過去ログ - 美琴「週末は アイツの部屋で しっぽりと」
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◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 13:27:53.80 ID:SumbvhkS0
立ったら投下します
コンセプトは「上琴のポリネシアン的な一夜を考える」
作中で一部性描写があります
(内容的には至ってノーマルです)
投下中でも随時レス割り込みOKです
2
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 13:29:18.13 ID:SumbvhkSo
二月初旬の、とある土曜日。
暦の上では立春を迎える学園都市は、まだ寒風が肌を撫でていく真冬の只中にあった。
この時期は受験や学期末試験といった、学生達の神経を擦り減らす行事を間近に控えており、
以下略
3
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 13:35:41.65 ID:SumbvhkSo
両想いの恋を始めてから、美琴は自分の知らない一面を多く知り始めた。
付き合い初めは上条と手を繋ぐ事すらおぼつかないほどウブだったのが、
自分は尽くす事で幸せを感じるタイプなのだと知るや
程なくして通い妻の真似事を始め、やがて週末に上条の部屋へ入り浸るようになる。
寮監や同居者の目を避けながら、既に四度もの外泊を重ねていた。
以下略
4
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 13:43:35.90 ID:SumbvhkSo
それが男子寮の前で惚けたまま立ちつくしている自分を指した声だと気付くと、
美琴は慌てて体面を整え、声のする方へと振り返った。
「あ、つ、土御門のお兄さん……こんにちは」
以下略
5
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 13:49:40.85 ID:SumbvhkSo
「ああ、カミやんなら今さっき禁書目録と一緒に出掛けたみたいぜよ」
「知っています。あの子の事、担任の先生に預けに行ったんですよね」
「小萌先生もつくづく面倒見のいいことだにゃあ」
以下略
6
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 13:55:38.22 ID:SumbvhkSo
[PM13:18]
先週、上条から部屋の合鍵を手渡された美琴は、この小さなアイテムに
彼の信頼と愛情が詰まっている事にすっかり舞い上がっていた。
恋人同士を象徴するやりとりに、美琴はおろか上条も顔を赤らめていた事を思い出す。
以下略
7
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:00:44.00 ID:SumbvhkSo
(まずは、アイツが帰ってくるまでに夕御飯の準備をしなくちゃ。
鍋は火を通したらすぐ食べられるように仕込みしといて、炊飯もタイマーしといて、
掃除と洗濯は明日するわけだから、料理の下仕込みさえ終わらせておけば……)
買い物袋と一緒に手にしていたデイリーバッグを床に下ろすと、
以下略
8
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:06:03.81 ID:SumbvhkSo
[PM13:42]
インデックスを飼い猫ごと月詠家に送り届け、帰り道にドラッグストアへ立ち寄った上条は
コーナーの一角に大きく張り出されたポップの文字をまじまじと見つめていた。
以下略
9
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:09:25.29 ID:SumbvhkSo
性欲自体に抗うか否かの激しいジレンマは、先週の時点でとっくに通り過ぎていた。
愛する恋人との逢瀬を再び求めるならば、せめて最上のスキンを用意するのが
男子の器量だろうと上条は思い込んでいる。
ポップから目を逸らせば求めやすい価格のスキンが幾つも棚にあるというのに、
もはや上条の心には「極薄」の魅力的な二文字が力強く彫り刻まれていた。
以下略
10
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:15:50.27 ID:SumbvhkSo
ふと悩める視線を横に向けると、ドラッグストアの法被を着た女性販促員が
店内に黄色い声を響かせながら試供品を配布している光景に目を奪われた。
試供とか試食とか、無料提供を連想させる言葉に惹かれがちなこの少年が
ふらふらとキャンペーンコーナーに近付いて来る様子を見つけた女性販促員は、
営業用のスマイルと共に、薄赤色のビニールで包装された試供品を彼に手渡した。
以下略
11
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:21:23.64 ID:SumbvhkSo
「なにが実践だよ。学生だらけの学園都市でこんなもん配っていいのかあ?」
上条は街のモラルを皮肉ったが、学園都市が抱える性問題は思いのほか根深い。
この都市では学問と能力開発ばかりを熱心に教え、性に関わる情報は強く統制している。
しかし、淫らなポルノを街から排除しても学生達を健全に育て上げるとは限らないらしく、
以下略
12
:
誤爆してしまった…
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:27:09.75 ID:SumbvhkSo
『スローセックスとは―――射精や絶頂を目的とした男性本位のセックスに対し、
ゆっくり時間をかけ、男女が互いをいたわりながら肌を重ねる時間を楽しむ性行為です。
前戯10分・交接5分のインスタントセックス、欲望の処理を第一目的としたセックス、
相手を無視した自分勝手なセックス、激しい運動に終始するセックス、
これらは全てジャンクセックスと呼び、スローセックスはその対極をなすものです。
以下略
13
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:29:44.81 ID:SumbvhkSo
初体験の事を思い起こすと、上条は気恥ずかしいやら情けないやらで悲しくなる。
一糸纏わぬ姿の美琴がいとおし過ぎて、スキンを身に着けて身体を重ねた後は
一心不乱になってしまい、挿入から射精まで3分と持たなかったのだ。
たった一枚のスキンを使い終えた直後に、激しい後悔に襲われた事を思い出す。
以下略
14
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2011/01/22(土) 14:30:00.18 ID:0NfHG7w/o
>サ○ミオリジナル
ミサカオリジナルに見えたww
15
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:34:35.29 ID:SumbvhkSo
[PM14:27]
「アイツ、遅いなぁ。また何かに巻き込まれてなきゃいいけど……」
以下略
16
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2011/01/22(土) 14:40:38.84 ID:ZntFYB560
お玉から手を離せないとかどんだけ淫乱やねん…
17
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:41:32.64 ID:SumbvhkSo
(か、帰ってきちゃったの!?
だってお風呂なんてまだ沸かしてないし、夕ご飯には早すぎるし、だ、だからって
こんな時間から「それとも……私?」なんて言えるわけないじゃないのよぉ!)
開錠音と同時に、美琴は思わず玄関口に伏していた。
以下略
18
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:45:35.94 ID:SumbvhkSo
正座姿勢のまま、赤面して慌てている美琴の様子を見て
いつもの妄想癖がまた出たのかと思えるくらいには、彼女への理解も深まっている。
美琴の手を取って立ち上がるのを支えると、玄関の段差で二人の身長差が埋まり、
目線がちょうど水平に並んだ。
以下略
19
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:50:47.38 ID:SumbvhkSo
「唇、冷たいね」
「外が寒かったからな。早く暖まりてえよ」
土曜の日中はデートするのが習慣になっていたが、今日の寒さでは気が進まない。
以下略
20
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 14:56:05.85 ID:SumbvhkSo
「そういえば、アンタ今週も宿題って出たの?」
「ああ、今週もたーっぷりと出されましたよ。期末試験も近いしな。
まぁそのお陰で小萌先生にインデックスの事をお願いできるんだけどさ」
以下略
21
:
◆nE9GxKLSVQ
[saga]
2011/01/22(土) 15:01:57.16 ID:SumbvhkSo
上条は制服からトレーナーに着替え、制服のポケットからスキンを抜き取ると
堂々と美琴に見せる事のできないそれを、こっそり枕元に忍ばせる。
次に粘着ローラーを手に取り、インデックスの外泊する日だけ
家主が使うことの許されるベッドの上をコロコロと均していく。
飼い猫スフィンクスの毛と、インデックスの体毛を取り払うエチケットだ。
以下略
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