過去ログ - 面接官「えーと、次の方…ちっ、なんだ無能力者か」 佐天「…」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:10:07.46 ID:ObxX0uXd0
化粧室で服装をチェックし、笑顔の練習をする。もう何度もしてきたことだ。
結局、私は大学を卒業するまで能力が発現することは無かった。
両親にも説得され、大学を卒業後、学園都市を離れ、地元で就職活動中だ。
在学中に当然、就職活動をしたが、結果は散々で、一つも内定は取れなかった。
私が初めて学園都市に来てから数年、世間では学園都市の学生達だった人たちが、
その能力を用いて活躍していた。能力者、というだけで採用する企業さえ現れ始めた。
まぁ、それは当然と言えば当然なわけで、
それでも、まだ能力者でない人が日本には大多数たったので特に問題は無かったのだが…。
一年前、私が大学4年になりたての時。学園都市以外でも能力者が現れ始めた。
と、言っても、精々レベル2〜3程度で、4以上はほとんど居なかったが、
それでも学園都市以外での能力の発現、ということで、結構話題になった。
その時は、学園都市外の能力者の数もそんなにいたわけではなかったが、
私が地元に帰った頃から、その数は増え始めた。今では、10人に8人は能力者だ。
これに、昨今の不況も重なり、私のような無能力者はますます就職しにくくなった。


2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:13:06.17 ID:ObxX0uXd0
まず、書類選考で落とされるようになり、面接すら受けさせてもらえないことがほとんどだった。
中には、学園都市の大学に入学し、能力開発を受ける人たちも居たが…
私はもう一度行きたい、とは親には言えなかった。
そんな中、この会社は面接を行ってくれる、貴重な会社だ。逃す手はない。
気合を入れ、私は待合室に行く。周りには他に数人、同じく面接を受ける人たちがいる。
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:15:16.58 ID:ObxX0uXd0
私の頬を涙が伝う。悔しかった。
どうして無能力者というだけで、こんな目に遭わなければならないのか。
私の頭の中を、同じ疑問がグルグルと回りだした。
けれど、答えは既に決まっていた。誰だって、能力が無いよりあったほうがいい。
子供でもわかる、単純明快な答えだ。けど…。
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:17:10.07 ID:ObxX0uXd0
目の前が真っ暗になる感覚。そして湧き上がる怒り。
しかし自分では驚くほど冷静だった。
…冷静に、筆記用具に入っているカッターを取り出す。
二人のうち、一人は先に出て行った。私は静かに個室の扉を開けた。
振り向いた彼女の口を塞ぎ、カッターを首にあて、脅す。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:20:49.39 ID:ObxX0uXd0
「うーいーはーるー!」

威勢のいい声を上げながら、同じように威勢よく両手を振り上げた。
巻き起こる風が初春のスカートを豪快に巻き上げ、縞模様のパンツがあらわになる。
私の声に反応したのか、周囲の人間の視線が男女を問わず初春の下半身へと集まった。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:23:03.58 ID:QG8LHIgQo
ほう、こっちへ来たのか



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:23:37.47 ID:ObxX0uXd0
レベル0の私とレベル1の初春。
無能力者と低能力者という小さな差は私達の間にはないも同然だった。
御坂さんや白井さんと仲良く振舞っていても、私の胸中にはいつだってくすぶりがあった。
私とこの人達は違う種類の人間なんだ。
どれほど彼女たちが優しく、平等に接してくれてもこの思いを忘れることはできなかった。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:30:43.08 ID:ObxX0uXd0
それからの私と初春は全く別の道を歩み始めた。
今までと同じ教室で同じ授業を受ける私と、進学クラスに移り特別なカリキュラムを組まされた初春。
常盤台中学とは違い、私の学校においてレベル3というのは特異な存在だった。
レベル2の人間は、ほぼ例外なくそこで能力の発達がとまる。
だが、レベル3は違う。レベル3のままでいる学生がほとんどだが、数字をひとつ上げレベル4になる学生も大勢いる。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:40:18.72 ID:ObxX0uXd0
「それで、今日はどうしたんですか?」

今まで一方的に話を進めていた初春が急に訪ねる。
適当に町をぶらついた私達は、当初からの予定であった映画鑑賞を前に早めの夕食を済ませるためファミレスにいた

以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:46:34.47 ID:ObxX0uXd0
「それよりさ、何観るか決めようよ。」

「そ、そうですね!」

私がそう言うと初春は急いでカバンから雑誌を取り出して机の上に開いた。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:52:18.58 ID:ObxX0uXd0
「そんなのよりこっちみようよこっち!」

違うページにグロテスクな映像で有名なホラー映画の名前を見つけた私は、それを初春に勧める。
別に私自身この映画を楽しそうだと思うわけではないけど、実話と銘打った下らない他人の恋愛話なんかを観るよりはマシに決まっている。

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 00:58:58.62 ID:ObxX0uXd0
「うぅ・・・だから私はいやだったんですよぉ・・・」

「ほらもう大人なんだからいつまでも泣かないの。」

上映中、途切れることなく叫び続けていた初春がかすれた声で呟いた。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 01:03:09.36 ID:ObxX0uXd0
「私がどれだけ頑張ったって、無能力って言葉の前じゃ評価してもらうことすら不可能なんだよ。
 私より劣っている人間だろうが能力さえあればそれは優秀な人間になるの。
 その能力が役に立つのか立たないのかは別の話なんだから笑っちゃうよね。」

「佐天さん・・・。」
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 01:10:12.13 ID:ObxX0uXd0
「初春、あなたの能力なんだったっけ?」

私の左手を引き離そうと奮闘する初春を尻目に、私はあの時の感覚を思い出していた。
能力者を、無能力者の私が、[ピーーー]。
たまらなく残酷で、愉快で、歓喜を湧き起こすあの感覚が今でもしっかりと両手に残っていた。
以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 01:16:42.96 ID:ObxX0uXd0
え、ちょっと待って規制入るんですかここ知らなかった・・・
なんかこう適当にそれっぽい言葉をあててください


16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/02/12(土) 01:18:00.11 ID:+n09+lFN0
saga(さが)で回避できるよー

saga sage併用可能


17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/02/12(土) 01:22:43.63 ID:ObxX0uXd0
そうなんですかありがとうございます!
それじゃ一応>>14投稿しなおします


18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/02/12(土) 01:25:12.08 ID:ObxX0uXd0
「初春、あなたの能力なんだったっけ?」

私の左手を引き離そうと奮闘する初春を尻目に、私はあの時の感覚を思い出していた。
能力者を、無能力者の私が、殺す。
たまらなく残酷で、愉快で、歓喜を湧き起こすあの感覚が今でもしっかりと両手に残っていた。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/02/12(土) 01:35:15.46 ID:ObxX0uXd0
一瞬の静寂があった。
その行為が与えた影響が目にみえるまで、私と初春は黙って刻まれた直線を見つめていたからだ。
そしてにじみ出た赤い液体を確認して、私は心臓が強く脈打つのを感じた。
たまらず悲鳴をあげようとする初春の口をより一層左手で強く押さえて握りしめる。。
私は前歯の直前まで溢れてきた狂気の咆哮を、やっとの思いで抑えて大きく息を吸った。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/02/12(土) 01:45:45.22 ID:ObxX0uXd0
「もうやめてください!佐天さんはこんなことする人じゃ・・・!」

今までとは打って変わって暴れだした初春が、私の手を振りほどいて逃げようとする。
それを差し出した足で転倒させて阻止すると、馬乗りになってカッターを持ち直した。
そうして見下ろした初春の顔は血で薄汚れていて、それが私の興奮をさらに煽った。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/02/12(土) 01:58:27.80 ID:ObxX0uXd0
「あ・・・うあ・・・」

だらしなく開いた初春の唇から、うめき声がこぼれ出る。
しばらく口内に入れたカッターで遊んでいたが、その声で初春の反応が鈍くなっていることにやっと気がついた。
カッターをゆっくりと引き出してみると刃の先に肉片がこびりついてるのが確認できた。
以下略



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