過去ログ - 美琴「極光の海に消えたあいつを追って」
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334:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:26:41.64 ID:6dTTluKVo

上条らは昼前に病院を後にし、医師らとともに空港へと向かった。
戦火により所属していた研究所が放棄された10777号や、学園都市へともに向かう神裂も一緒である。
初冬の空港は雪が積もってはいたものの、滑走路は丁寧に除雪され、青空は十分に飛行可能であることを示している。
国際線ではなく、VIP用のラウンジにて、松葉杖をついた上条は苦い顔をしていた。
以下略



335:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:28:14.53 ID:6dTTluKVo

「「7000キロ!?」」

上条と美琴は顔を見合わせる。

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336:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:29:26.32 ID:6dTTluKVo

「はぁ〜〜〜〜〜…………」

白井黒子は大きなため息をついていた。
愛しの御坂美琴が「親元に戻され」学園都市を離れてから二週間。
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337:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:30:10.26 ID:6dTTluKVo

「お姉様〜〜っ!!」

「だぁ〜っ! まとわりつくな鬱陶しい!!」

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338:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:30:44.86 ID:6dTTluKVo

「ねぇ黒子、私がいない間、学園都市で何かあった?」

ジャケットを脱ぎ、荷物を広げながら美琴が問う。

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339:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:32:24.68 ID:6dTTluKVo

「まあそちらに関しては警備員が特別チームを組んで広域捜査をしているそうですし、風紀委員の仕事ではないそうですの。
 ……お姉様? いかがなさいましたの?」

「……え? ああ。ううん。何でもないわ。続けて続けて」
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340:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:33:05.19 ID:6dTTluKVo

学園都市に到着するなり、上条は待機していた救急車に乗せられた。
乗員人数が限られていたので、美琴とは空港で別れた。
運ばれていったのは第七学区にある病院だ。
以前からここには何度もお世話になったのだという。
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341:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:33:55.96 ID:6dTTluKVo

「……父、さん…………?」

「そうだ。上条刀夜。お前の父親だ。
 じゃ、じゃあ、母さんの方はどうだ!?」
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342:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:34:21.65 ID:6dTTluKVo

しばらくして、カエルのような顔の医者が数人のスタッフを伴い現れた。
スタッフたちは医者の指示で上条をストレッチャーに乗せると、どこかへ運び出して行った。
改めて、全身の精密検査をするのだという。

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343:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:35:24.39 ID:6dTTluKVo

誰だろうと思い、場所を冥土帰しのオフィスへと移す。
そこで待っていたのは、神妙な面持ちの、長い黒髪を垂らした女性。彼女は上条夫妻の姿を認めると、ぴっと背筋を伸ばした。

「初めまして、神裂火織と申します」
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344:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage saga]
2011/04/17(日) 02:36:31.62 ID:6dTTluKVo

「……神裂さん、私たちはまだ事情がつかめずにいるんです。
 まずはお話しいただかないことには、私たちもどう反応してよいやら」

神裂が顔を上げてみれば、上条夫妻もカエル顔の医者も困惑したような顔を向けている。
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