61: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:12:03.53 ID:YSX7FtLEo
江頭2:50が上條恭介のいる病室で暴れていた同じ時刻――
巴マミはベッドの上で濁りきった自らのソウルジェムを眺めていた。
数日前まで、キレイな黄金色の輝きを見せていたそれは、今は見る影もない。
62: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:14:48.82 ID:YSX7FtLEo
「どういうこと……?」マミはほむらを睨む。
仲間ではなく、むしろ敵だと思っていた相手からの施しに彼女の心はいたく傷ついた。
「使いなさい。今のあなたには、新しいグリーフシードを狩るだけの余力はないでしょう?」
63: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:16:43.02 ID:YSX7FtLEo
自信が、誇りが、崩れて行く。
今まで自分は何をやってきたのか。
それはとても正しいことだと思っていた。
64: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:19:13.62 ID:YSX7FtLEo
夜の街で、家を抜けだしたまどかは、同じく家を出たさやかと合流する。
「マミさんはどこ?」
「わからない。携帯も通じないし。とにかく病院にはもういないって」
65: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:20:57.63 ID:YSX7FtLEo
翌日、まどかは普段あまり行くことのない三年生の教室がある階へと足を運んだ。
マミを探す手掛かりがなにかるかと思ったからだ。
しかし――
66: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:23:52.75 ID:YSX7FtLEo
昼休みの屋上。
「ねえ、さやかちゃん」
父の作った弁当を食べながら、まどかは隣にいるさやかに話しかける。
67: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:26:58.85 ID:YSX7FtLEo
「マミさん、見つからないね」群青色の空にポツリと浮かぶ一番星を眺めながらさやかは言う。
「うん……」一方まどかは俯き、足元を見た。
「やっぱり、どこか別の場所に行ってしまったのかなあ」
68: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:30:52.50 ID:YSX7FtLEo
不安の表情を隠さないさやか。しかし、それを横目にまどかは別のことを考えていた。
「ねえ、さやかちゃん」
「なんだよ。早く出口を探さないと」
69: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:34:48.96 ID:YSX7FtLEo
「あの車って……」さやかがそう言いかけた瞬間、
「……!」
車からどす黒い泥のようなものが溢れだす。
70: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:37:16.27 ID:YSX7FtLEo
「ちょっと待って、ふざけないでよ。あれがマミさんっていうの?」さやかも動揺して
いる。
《むしろマミは幸せだと思うよ》
71: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/04/11(月) 20:40:23.11 ID:YSX7FtLEo
とりあえず、さやかとイチローとのやりとりは見なかったことにして、まどかはほむらに言う。
「ほむらちゃん、助けてくれてありがとう。それで、あの魔女は……」
「彼女は、巴マミね」
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