38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/08(水) 00:04:35.78 ID:dyIqxHodo
  
 それにしても、全く腑に落ちない。 
 統計はやはりこの遭遇を否定している。 
 また、魔獣と魔女の混ざり方は個体によって違うようだ。 
 世界改変の余波がこの世界に残っており、魔女が魔獣の影響を受け、魔物と化したというのが現状の予想。 
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/08(水) 00:06:34.14 ID:dyIqxHodo
  
 ドアを開けて。 
 私は、固めた覚悟を一瞬で粉砕される。 
  
 「いらっしゃい。 待ってたわ」 
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/08(水) 00:09:54.22 ID:dyIqxHodo
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 『くそ、追い詰められた』 
  
  私と佐倉杏子は、廃ビルのとある一室にいた。 
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2011/06/08(水) 00:12:52.30 ID:dyIqxHodo
  
 「――――、………っ!」 
  
 限界だった。 
 私の心は決壊し、玄関で崩れ落ちる。 
42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/08(水) 00:16:30.67 ID:dyIqxHodo
  
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 私は澱み切った水の中に、 
43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/08(水) 00:18:12.85 ID:dyIqxHodo
  
 浮かび上がる感覚。 
 ぼやけた視界は次第に定まり、暖かい電灯をその内に捉える。 
  
 「ん、あ」 
44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/08(水) 00:22:02.05 ID:dyIqxHodo
  
  
 彼女の暖かさは、 
 何よりも激しく心を焼いた。 
 もはや嗚咽を堪えられずに、泣き喚く姿はまるで子供のよう。 
45:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/08(水) 00:24:51.44 ID:dyIqxHodo
  
  
 「――私には守りたい人がいた。 あなたたちにとてもよく似ていた」 
  
 「思い出して、取り乱してしまった。 迷惑をかけて本当に申し訳ない」 
46:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/08(水) 00:27:49.90 ID:dyIqxHodo
 「……世界の安定か、なるほど、筋は通っているね」 
  
 「どういうことだよ、キュゥべえ」 
  
 そして、佐倉杏子の返しを受けて、ようやく気付いた。 
47:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[sage saga]
2011/06/08(水) 00:30:15.12 ID:dyIqxHodo
 そこまで説明して、深く息を吸う。 
 そして、吐き。 
  
  
 「その上でお願いしたいことがある。 
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