過去ログ - QB「魔法少女の軍事利用だって?」
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2011/06/06(月) 01:29:11.96 ID:12Scx6eE0
次に気づいた時には、私は水溜りの中にいた。
衣服が濡れる感覚のせいでそう錯覚していた事に、
私はすぐに気づいた。
言い直せば、私は血の池の中にいた。目の前には、
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2011/06/06(月) 01:30:11.20 ID:12Scx6eE0
視線を落として妹を見ようとしたら、彼女に乗っている瓦礫の上に、
動物が乗っていた。それは、これまで私が見た事のない動物であった。
「苦しそうだね。でももう大丈夫!僕は君が願う望みを、
何だってかなえる事ができる。」
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2011/06/06(月) 01:30:40.47 ID:12Scx6eE0
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2011/06/06(月) 01:31:22.73 ID:12Scx6eE0
ここはアメリカの、どこにでもある小さな田舎。今年で五歳になったエマは、
彼女が誕生日のプレゼントに貰ったばかりの、任天堂のゲームボーイに
夢中になっていた。
両親はずっと部屋でゲームを遊び続ける彼女を見て、プレゼント選びを
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2011/06/06(月) 01:31:51.72 ID:12Scx6eE0
しょぼくれて階段を下りていくエマ。
軍人である父はただ座ってにこにこと、エマと母が食卓に来るのを
待ってくれていた。彼はその職業からイメージを持たれるような
厳しさや怖さを、微塵もエマに見せた事がなかった。
だから、彼を待たせた事をエマは申し訳ないとは思わなかった。
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2011/06/06(月) 01:32:19.03 ID:12Scx6eE0
少し期待していたのだが、残念ながら今は友達が誰も来ていなかった。
遊ぶ約束などはしていないが、この田舎で子供が遊ぶ場所、といったら
幼稚園の近くにある公園か、見晴らしが良く風の気持ちいい、この丘だった。
「誰もいないんだ。つまんないの。」
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2011/06/06(月) 01:32:45.71 ID:12Scx6eE0
(猫じゃない・・・?)
その動物は真っ白い猫のようでありながら、兎のような真っ赤な瞳を持ち、
垂れ下がる長い耳のようなものを持っていた。
大人から見れば謎の動物。しかし、その愛らしい姿が気に入ったエマは
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2011/06/06(月) 01:33:13.66 ID:12Scx6eE0
少し考えた。母に取られたゲーム機の事も考えたが、そんなものは
魔法の力を借りずとも何とかなりそうだ。迷う彼女が空を見上げると、
そこには二羽の鳥が羽ばたいていた。
(そうだ、私は自由に空を飛びたかった。鳥のように、ピーターパンのように!)
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2011/06/06(月) 01:34:19.86 ID:12Scx6eE0
その様子を目撃してしまい、手に持っていたおもちゃを落とす少女達。
彼女達もまた、エマと同じ考えを持ち、誰かが友達がいないかと
ここに遊びに来ているところだったのだ。止められなければ、
彼女達はエマを見て、すごいわエマ!と声をかけていた事であろう。
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2011/06/06(月) 01:35:12.82 ID:12Scx6eE0
「ねえエマ、あなたは悪魔なの?」
次の日の幼稚園で、友人から最初にかけられた言葉はそれだった。
「ひどいわダイアン。なんで私が悪魔なの?」
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