22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/19(火) 12:09:08.07 ID:voLLPpMAO
「……劣等生の俺は毎日百円の掛け蕎麦。優等生のお前は毎日三食ステーキか。何だって同じ生徒なのにこうも格差が生まれるんだ……」
「失礼だな。これは俺が働いて稼いだ金で買った肉だっての」
下卑た笑みを浮かべて見下ろしてくる唐木に対し、鋼介は露骨に舌打ちをする。
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/19(火) 12:24:47.06 ID:voLLPpMAO
「いってー……。何でこうも手が早いかねぇ鋼ちゃんは……」
「僕をその名で呼んだ奴は皆酷い目に会うらしいが、訂正しなくても良いか?」
唐木は両手を上げて大仰にお辞儀をし、鋼介くんと訂正する。
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/19(火) 12:39:04.92 ID:voLLPpMAO
曲りくねった路地を鋼介はひたすら歩く。
その先に何があるのかなんて事は彼にとってはほんの些事でしかないし詮索する事もない。
溜め込んだ毒の捌け口も解らぬままに歩く、歩く、歩く。
言わば肉に飢えた猛獣。そんな彼が彼等と出会うのは必然であり、当然であったのだろう。
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/19(火) 12:39:40.13 ID:voLLPpMAO
曲りくねった路地を鋼介はひたすら歩く。
その先に何があるのかなんて事は彼にとってはほんの些事でしかないし詮索する事もない。
溜め込んだ毒の捌け口も解らぬままに歩く、歩く、歩く。
言わば肉に飢えた猛獣。そんな彼が彼等と出会うのは必然であり、当然であったのだろう。
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/19(火) 12:56:21.35 ID:voLLPpMAO
「……その煙草はどうやって手に入れた?」
「は?」
鋼介の問いに対し、恐らくリーダー格であろう剃り込みの男が訝しげに首を捻った。
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/19(火) 13:14:14.34 ID:voLLPpMAO
「…………」
鋼介は足を止めた。
三人はそれに気付かずに数歩ほど歩んだが直ぐに止まる。
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/19(火) 13:29:43.42 ID:voLLPpMAO
ごきり──。
ばきり──。
ぽきん──。
ぼこっ──。
どれだっただろうか、とにかく似たよう音で、決して人間の身体から発せられてはならない音が響いた。
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/19(火) 13:40:31.12 ID:voLLPpMAO
ポケットから出てきたのは一本のオイルライター。
小気味の良い金属音と同時に小さな日が赤々と点る。
「躾がなってない動物には痛みを以て教えてやらないとな」
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/19(火) 14:00:03.19 ID:voLLPpMAO
「へぇ、君結構強いんだね」
甘ったるい声が鋼介の背後で響いた。
鋼介は笑うのを止め、既に意識を手放した剃り込みの男を開放して立ち上がる。
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州)[saga]
2011/07/19(火) 14:00:40.29 ID:voLLPpMAO
一話終わりん
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/07/19(火) 14:14:09.30 ID:FMfSezIIO
>>1乙
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