過去ログ - かがみ達は深い霧に囚われたようです
1- 20
1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:18:11.66 ID:TBBAKQJ7o
 らき☆すたのSSです。オワコンじゃないよ!
サイレントヒルかと思いきや、キングの「霧」とクーンツの『ファントム』を下敷きとしております

 *キャラが死にます注意

 あとはおいおい
それでは、はじまりです


2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:19:29.65 ID:TBBAKQJ7o




 #0
以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:21:08.38 ID:TBBAKQJ7o


着信/2件

01:泉こなた
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:23:02.14 ID:TBBAKQJ7o


『あ、もしもしかがみん? 遅いよーあ、いやいや、御勤めご苦労さんです!』

『ほんの冗談だって……あ、うん。こっちはもう寝るとこー』
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:24:24.11 ID:TBBAKQJ7o

「おやすみ、また明日ね」


 長引いた電話を終えると、壁掛け時計を仰ぎ見る。
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:25:19.95 ID:TBBAKQJ7o





以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:26:54.26 ID:TBBAKQJ7o



 #1

以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:27:34.08 ID:TBBAKQJ7o

 美しい稜線を切り裂くように描かれた一本の道路。
赤いスポーツカーが灰色のカーブ上に滑らかな軌道を残して駆け抜けてゆく。

「……はずだった」
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:29:39.52 ID:TBBAKQJ7o

 訂正。
子供の作った粘土細工みたいに歪んだ一本の道路、いや、道。
私の白い軽自動車(レンタカー)は凸凹の道を右に左に上下斜めに揺られながらなんとか進んでいる。
しかも道はどんどん森林に分け入っていて、日照りもなけりゃ視界も悪い。
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:30:48.55 ID:TBBAKQJ7o

 車は走る。
現在時刻は13:10。
車には、私と日下部と峰岸の3人が乗っている。
女子3人寄ればなんとやらとは言うけど、ごたぶんに漏れずこの車内もやっぱりかしましい。
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:32:31.16 ID:TBBAKQJ7o

 となると私はなんだろう?
やっぱり二人の保護者?
でも私のカッコもボーダーカットソーにショーパンレギンス、ミュールとかだし……

以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:34:13.35 ID:TBBAKQJ7o

 まいった。
大学の友人にも指摘されたのだが、どうやら私は考え事の最中に独り言をつぶやく癖があるらしい。
よりにもよって日下部に聞かれるなんて、一生の不覚。
しどろもどろになって言い訳を考えていると、思いがけず助け舟が渡されてきた。
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:36:00.55 ID:TBBAKQJ7o



 悪路から解放され広く整った道路を十数分走り、
巨大な骨組みで構成された塔の足下に車を停めると、私は全身を目一杯伸ばした。
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:37:07.67 ID:TBBAKQJ7o

「柊ちゃん」

 振り返えれば差し出されるペットボトル2本。

以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:38:39.30 ID:TBBAKQJ7o

「峰岸、悪いんだけどそっちの水ちょっともらえない?」
「あれ、柊ちゃん100パージュースだめだったっけ?」

 彼女は心底意外そうな顔を見せながら、ミネラルウォーターのボトルキャップを閉めて差し出してくれる。
以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:40:24.38 ID:TBBAKQJ7o

「……そんじゃ日下部もいないところで真面目な相談なんだけど、峰岸はこれどう思う?」

 と、つとめて明るい調子で呼びかける。
そう、私達はなかなかの難問を目の前にしていた。
以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:41:50.89 ID:TBBAKQJ7o

「山奥だとこんなこともあるのかなあ……」

 峰岸はおっかなびっくり手を霧に差し出す。
私もそれに倣って右手を伸ばすが、腕が丸ごと呑み込まれていくような感覚に慌てて手を引っ込めた。
以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:43:18.52 ID:TBBAKQJ7o

 私は水を一口含んで一息に飲み込んだ。
口ぶりからすると峰岸はこの霧に少なからず不安を持っているようだし、それは私も同じだった。
正直に言えば、このまま旅行を止めてすぐに帰りたいとさえ心のどこかで考えている。
なぜかはわからないけど、あの霧に触れた瞬間にそう思った。
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:44:25.47 ID:TBBAKQJ7o

 その風は冬より冷たく、私の体温を奪い去る。
肩を抱いて、目を閉じて歯を食いしばって寒気を堪える。
風は周囲の音や色を吹き飛ばし、世界を真っ白く染め上げた。
そして霧の中からは再びあの視線が矢のように飛んでくる。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2011/07/18(月) 05:46:08.83 ID:TBBAKQJ7o

「―――っ!」

 目を開くと世界は以前の姿に戻っていた。
じっとりとした空気が肌にまとわりつき、遠くで鳴く蝉の声が耳に障る。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[age saga]
2011/07/18(月) 05:52:26.63 ID:TBBAKQJ7o
 今日は、以上です

 投下間隔は一週間目安で予定しとります
が、次回は21日深夜にやる予定であります

以下略



324Res/151.71 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice