過去ログ - 真宵「これも、また、戯言ですかね」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 10:59:59.85 ID:4VTMtEH9o
 「……」 
 「……」 
 「……」 
 「……」 
  き……気まずい……これは……この状況は何だというのだろうか…… 
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:00:36.38 ID:4VTMtEH9o
 「……」 
 「……」 
 「……」 
  なんだこれ……まじで何だこの状況………… 
 「ところで、阿良々木くん。隣、構わないかしら?」 
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:01:35.73 ID:4VTMtEH9o
 「いや、お礼だなんて」 
 「謙遜しなくてもいいわ。阿良々木くんがいなかったら、私、あの蟹に殺されていたのかも 
 しれないし」 
 「蟹?」 
  あっ! 
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:02:54.89 ID:4VTMtEH9o
 「私――阿良々木くん。私は、阿良々木くんのこと、親しく思ってもいいのかしら?」 
 「そりゃ、勿論。この戯言遣い、あなたに危害を加えないことを約束しましょう」 
 「……そういう意味じゃないのだけれどね」 
  「というかそのキャラは何?」と、突っ込まれたが、詳細は僕にもわからない。 
 「そう……そうね、お互い、弱みを握り合った仲だものね」 
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:03:21.55 ID:4VTMtEH9o
 「とにかくね、阿良々木くん。阿良々木くんがなんと言おうと、私は、あなたに、お返し 
 がしたいと思うのよ。そうでないと、私はいつまでも、阿良々木くんに、引け目のような 
 ものを感じてしまうと思うの。仲良くやっていくというなら、それが終わって初めて、私 
 達は、対等な友達同士になれると思うの」 
 「友達……」 
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:03:57.36 ID:4VTMtEH9o
 「いきなりこんなことを言われても、阿良々木くん、やっぱり戸惑っちゃうかしら?だっ 
 たら、そう、ああいうのでもいいわよ。ほら、その一つの願いを百個に増やして欲しいと 
 か」 
 「…………え?それありなの?」 
  絶対服従宣言みたいなものじゃないのか? 
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:04:39.56 ID:4VTMtEH9o
 「仮にそんなような交渉が成立してしまったら、僕達の間に、その後の友情はありえなく 
 なると思うんだよ」 
 「成立しなくても、あなたはその後の友情とやらを育むつもりはないように思うけれど」 
 「そんなことはないよ」 
  多分。 
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:05:40.02 ID:4VTMtEH9o
 「引きこもりを解消する方法を教えて欲しいとか」 
 「風呂に入るのが大嫌いで、パソコンを百二十八台同時に動かせるうえに、大金持ちでこ 
 のまま一生遊び尽くしても余ってしまうくらいお金を持っていて、人とのコミュニケーシ 
 ョンがうまく取れない。そんなレベルの引きこもりを、解消する方法を君は知っているの 
 かい?」 
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:06:38.44 ID:4VTMtEH9o
  黙りこんでしまった僕を見て、ひたぎちゃんは残念そうに言った。 
 「仕方ないわね……それにしても、エロ方面を禁止した途端、何の案もなくなっちゃうだ 
 なんて、驚きよね」 
 「それは確かに事実だけれど……禁止する前から案なんて何もなかったじゃないか」 
 「わかりました、阿良々木くん。ちょっとくらいなら、エロくってもいいことにするわ。 
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:07:16.64 ID:4VTMtEH9o
 「じゃあ、そうね――」 
  ひたぎちゃんは、間合いを計った風に、頃合いを見計らって、言う。 
 「彼女が欲しいとか」 
 「…………欲しいって言ったら……どうなるの?」 
 「彼女ができるわ」 
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)
2011/08/16(火) 11:07:50.61 ID:4VTMtEH9o
 003 
  その小学校高学年くらいの年齢だろう女の子は、公園の端っこにある、鉄製の看板、案 
 内板――このあたりの住宅地図に、向かっていた。こちらに背中を向けているので、どん 
 な顔をした女の子なのかはわからないが、背負った大きなリュックサックがとにかく印象 
 的で――だから、僕はすぐに思い出すことができた。そう、その女の子は、ついさっき、 
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