過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」
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948:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 02:56:54.31 ID:9M6RkmvRo

 インキュベーターは純粋な疑問を抱いて沈黙を保った。
 その態度を見たステイルは満足そうに鼻から息を吐き、口角を吊り上げる。

「君とまどかは、恐らくほむらの――いや、暁美ほむらの記憶を追憶したんだろう。
以下略



949:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 02:57:46.72 ID:9M6RkmvRo

「十四年が一〇〇回。つまり一四〇〇年。それだけの時を生きた君が精神疾患に罹るのは当然なんじゃないのか」

 解けてみれば、なんと単純な事実なのだろうか。
 最初から答えは得ていたのだ。
以下略



950:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 02:58:12.95 ID:9M6RkmvRo

 ――まったく、せっかくの戦勝気分が台無しだ。

 内心で呟き、肩をすくめて失敗する。肩が震えているからだ。
 嬉しさとおかしさとが綯い交ぜになってステイルの心中をぐるぐると巡りゆく。
以下略



951:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 02:58:48.50 ID:9M6RkmvRo

 ――つぎはぎの魔女がその唇を異様な角度に歪ませるのを、ステイルははっきりと見た。

 ――魔女に抱き着いたまま、まどかが不安そうな顔でこちらを振り向くのを見た。

以下略



952:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 02:59:20.41 ID:9M6RkmvRo

「……まどかを取り込むつもりか、あの魔女は」

 目の前の悪夢に対し冷静に言葉を紡ぐ。

以下略



953:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 02:59:47.49 ID:9M6RkmvRo

 だが、今度は違う。
 ほむらは魔女になり、杏子とさやかは戦えず、まどかは契約出来ない。
 自分に出来るのはせいぜいちょっかいを出す程度。ほむらを救うことはおろか撃破なんて夢のまた夢なのだ。
 完全に、手詰まりに陥ってしまった――
以下略



954:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 03:00:15.87 ID:9M6RkmvRo

「土御門、あいつか」

 ほんの少し前に聞いた人物の名前を耳にして、ステイルはため息をついた。

以下略



955:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 03:01:25.42 ID:9M6RkmvRo

 呟きながら、右足を一歩前に踏み出す。
 その足取りは重たい。
 腰も、肩も、体中の筋肉や骨が鉛に差し替えられたのかと思うほどに重たい。

以下略



956:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 03:01:51.96 ID:9M6RkmvRo

「僕は血を吐き道化になろう。
 子供が陽気に笑って終わる、歓喜と拍手が織り成す大団円の、
 陳腐で愉快で希望に満ちた、終幕(ハッピーエンド)のためだけに」

以下略



957:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/05/28(月) 03:02:22.55 ID:9M6RkmvRo

「なんだよこれ……?」

 杏子の言葉にステイルは後ろを振り返った。

以下略



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