17:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:34:00.54 ID:QBDpqJCD0
「打ち止め、今日から上条が教育実習生に来るんだってー?まさかアンタのクラスに来たりしてね?」
休み明けの朝食の時間に、黄泉川が牛乳を飲みながら打ち止めに話題を振る。
自分が教えた生徒が、教師(仮)になるなんて、と彼女も感慨深く思っているのだ。ちなみに芳川は先に出勤しているのでこの場にはいない。
18:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:38:02.58 ID:QBDpqJCD0
「では上条先生、自己紹介をお願いします」
「は、はい。えー上条当麻です。少しの間ですが……」
(まさか本当にミサカのクラスに来るなんて、ヨミカワおそるべし。えへへ、なんだかムズムズするなぁ。
カミジョウが教壇に立ってるよ!ぷぷぷ、ちょっと緊張してるよねアレ!)
19:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:43:20.35 ID:QBDpqJCD0
『今、上条と友達とごはんです!今日はきつねうどんだよ。上条はカレーライス食べてまーす』
「……」
わざわざ友人に携帯を貸して写真も撮ったのだろう。画像付きでメールが来た。
20:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:46:06.59 ID:QBDpqJCD0
それから数日。毎日毎日、打ち止めは家で学校の様子を楽しそうに報告した。黄泉川も芳川も、笑顔で聞いている。
一方通行も楽しそうにしている少女を、わずかに目を細めて見ていた。
どうやら今の所、上条の不幸が彼女に災いをもたらすような事態は避けられているらしい。
「今日は階段から落ちそうな子をナイスキャッチしたんだって。おかげでカミジョウはお尻を打ったらしいけど」
21:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:48:45.75 ID:QBDpqJCD0
「あーなーた。入るよー」
「…おォ」
打ち止めがドアをノックする。風呂上がりの彼女が、恒例のお部屋訪問に来たのだ。
こうしてキラキラする目で見つめられるだけで、落ち着かなかった心が静まる。
22:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:51:21.57 ID:QBDpqJCD0
次の日、打ち止めは放課後の教室で数人の女子に囲まれていた。
この教室は隣のクラスで、帰ろうと思ったら「ちょっといい?」と呼ばれて来たらこの状態である。
みんなが聞きたいことは一様に『上条先生との関係について』であった。
「上条先生と付き合ってないの?」
23:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:53:04.21 ID:QBDpqJCD0
「た、ただいま…」
打ち止めは息を枯らして玄関からリビングに飛び込んだ。やはり一方通行は既に帰っていきていた。
ソファに寝転がっていたが、チラと目を開けてこっちを見たので起きている。打ち止めは鞄を床に置いて彼の足元辺りに腰を下ろした。
24:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:55:56.93 ID:QBDpqJCD0
飛び起きて打ち止めの両手を拘束し、怒りと、よく分からない感情が渦巻いて、衝動的に彼女を睨みつけてしまった。
誰もが震え上がるであろう赤い瞳に睨まれても、打ち止めはただ戸惑うだけである。
(…あ、やっちまった……)
25:ブラジャーの人[saga]
2011/10/05(水) 03:58:35.91 ID:QBDpqJCD0
「あなたがネガティブ思考だってことを忘れてた…。最近言ってなかったけど…、ミサカね、あなたのこと好きだよ」
「………」
(もっと…)
26:ブラジャーの人[sage]
2011/10/05(水) 04:05:04.66 ID:QBDpqJCD0
一方通行の心配と、打ち止めの優しさの巻 完
聖母ぶりが表現できたら良かったのですが。
上条さんの活躍を期待した方々、すみません。やっぱ新スレ最初の話だし、通行止めでいきました。
いつか打ち止め、妹達も(全員じゃないだろうが)一人称が「私」になる日がくるんじゃないかな…?
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/05(水) 04:20:05.88 ID:0KZSza7DO
>>1乙
一方通行がかわいいww
そして上条さんは相変わらずの一級フラグ建築士っぷりですな
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