42:1[sage]
2011/10/22(土) 05:37:19.97 ID:R0SN1dWm0
 適当にはぐらかされた先の路地での一件が、未だにその心に引っ掛かっている。 
  
 「どうかしたんですか?」 
  
  怪訝そうな顔をしている美琴に涙子が話し掛けた。 
43:1[sage]
2011/10/22(土) 05:39:50.07 ID:R0SN1dWm0
 「Seventh mist」と書かれた看板を掲げるその店舗は、そうしている間にも何人もの人間が出入りしその賑わいを伝えていた。 
  
 「あんまりキョロキョロしないでよ、恥ずかしいから」 
  
 美琴は子供の様な無邪気な顔で物珍しそうに周囲を見回すトレインの腕を掴み、引きずるように建物の中へと入って行く。 
44:1[sage]
2011/10/22(土) 05:42:52.95 ID:R0SN1dWm0
 「へぇ、こいつが本場の『ユカタ』って奴か」 
  
 心無しか、先程までと比べて若干声のトーンが落ちたトレインがその一角へと近付く 
  
 落ち着いた紺色に派手さを抑えた模様の男性用と、打って変わってピンクを基調に、黄色の花柄が散りばめられた華やかな色合いの女性用が、どうやら今年の流行らしかった。 
45:1[sage]
2011/10/22(土) 05:43:48.98 ID:R0SN1dWm0
 聞いただけで携帯電話の着信メロディだと分かるその音楽に、美琴、初春、涙子の三人が互いを見合う。 
  
 一拍置いて、その着信音が自分の携帯電話からだと気付いた初春が慌てた様子で制服のポケットから携帯を取り出し、画面に映る相手の名前を一瞥してスピーカーを耳に当てた。 
  
 「もしも――――」 
46:1[sage]
2011/10/22(土) 05:57:23.10 ID:R0SN1dWm0
 「皆さん、落ち着いて聞いて下さい。たった今、この建物内で重力子が観測されました」 
  
 その言葉の意味を悟った涙子と美琴の表情が驚きに染まった。 
  
 「……さっき言ってたヤツか。どこにあるかは分からないのか?」 
47:1[sage]
2011/10/22(土) 05:57:50.74 ID:R0SN1dWm0
 「んー……」 
  
 重苦しい空気を孕んだ時間が過ぎる中、妙に間延びした声がそれを打ち破った。 
  
 声の主であるトレインは三人の少女の注目を一身に受けながら、リラックスした様子で人気の無い通路の奥へと歩いて行く。 
48:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海)[sage]
2011/10/22(土) 12:02:58.58 ID:7pBS5efAO
 面白い 期待 
49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/22(土) 16:54:14.74 ID:bFEPLNeIO
 上条さんの出番はカットか 
 まあ上条さん出したらトレインの存在すら空気になりかねないから仕方ないのかな 
 ところでイヴとキョウコの出番はありますか? 
50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/22(土) 19:15:27.18 ID:MTDMlu53o
 面白すぎる 
 スヴェンとクリードの出番はありますか? 
51:1[sage]
2011/10/23(日) 16:12:45.92 ID:p47Kb2V60
 >>49 
 上条さん、なんとも扱い辛くて……出てもチョイ役程度になりそうです 
 元々超電磁砲本編でも幻想御手編ではほとんど絡んできませんし、落とし所がない状態ですね 
 イヴとキョウコは今の所出す予定です 
  
52:1[sage]
2011/10/23(日) 16:13:46.29 ID:p47Kb2V60
 「何をやっているんですの、あの子はっ!」 
  
 白井黒子は街中を駆け抜けながら、どれだけ話し掛けても一向に返事を返さない通話相手に毒づいた。 
  
 苛立った様子で通話状態になったままの携帯を切り、時折テレポーテーションでショートカットをしながら、全速力でセブンスミストを目指す。 
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