過去ログ - とある主人公たちのハーレムルート
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10:骸の蝉[saga]
2012/01/02(月) 23:45:58.09 ID:Ct7sawydo
滝壺がゆっくりと麦野の手を取った。片手しかない麦野を、両手でしっかりと。痛いほど握り締めた。
「ありがとうね、むぎの。私、むぎのにそう言ってもらって本当に嬉しい」
いつの間にか夕方のオレンジは夜の帳に塗り替えられ、外の風も冷たくなってきていた。
11:骸の蝉(了)[saga]
2012/01/02(月) 23:49:47.80 ID:Ct7sawydo
暴力に訴えなかったのは何故だろう。能力で殺さなかったのは何故だろう。
決まっている。浜面に嫌われたくないからだ。
体も心もおかしくなっているのに、溢れんばかりに胸の内に彼の存在を感じてしまう。
「そうだよ! 私は今でも浜面が好き! どうしようもないぐらいに好きなんだよ! でも、だからってもう終わって決定したことを、無理矢理ひっくり返したって、
12:骸の蝉(ずれた)[saga]
2012/01/02(月) 23:50:57.98 ID:Ct7sawydo
「浜面が、私のことを、好き――?」
そんなハズはない。だって、アイツは――
「私のことを好きでいてくれている。それは確信している。でもだからってむぎのを想ってないわけじゃないよ」
13:骸の蝉(了)[saga]
2012/01/02(月) 23:51:24.27 ID:Ct7sawydo
「滝壺。私、怖いよ」
「むぎの?」
「滝壺の言うとおりになればきっと私はシアワセになれるんだと思う。でも、一回幸せを知ったらもう引き返せない。もし浜面に愛想つかされたら生きていけなくなる」
14:蒼穹の内側(前)[saga]
2012/01/02(月) 23:53:52.37 ID:Ct7sawydo
中天高く蒼穹に雲一つない青空。
ましてや週末とあれば健康な少年少女は街へと繰り出し大いに青春を楽しむものである。
まぁ、補習に追われて楽しい週末を楽しめないものもいるが得てしてそういう輩は自業自得の類である。
そして、補修どころか学校にもほとんど通わず、それでいながら卒業後の進路は引く手あまたの学園都市の超能力者、麦野沈利は裸にエプロンという姿で
15:蒼穹の内側(前)[saga]
2012/01/02(月) 23:55:08.25 ID:Ct7sawydo
「しずり。今度は私の番だよ?」
柔らかな声の滝壺理后が椅子の背もたれごと浜面に後ろから抱きついた。
背もたれがあるから感触はわからないが、麦野同様に素肌にエプロンだけのその姿とエプロンを押し上げている丸い膨らみが当たっているはずだ。
性感を限界まで高められたまま限界を降りることを許されていない浜面には滝壺の甘い体臭だけでも刺激的だった。
16:蒼穹の内側(前)[saga]
2012/01/02(月) 23:55:58.48 ID:Ct7sawydo
今度は簡単に離さない。柔らかい舌の感覚に浜面が戦く。肉塊が戦慄く。
じゅろ、と啜る音を態と立てながら口内いっぱいに浜面を迎え入れる。陰毛が触れるのも構わず喉奥にまで深く飲み込む。
そして垂れたローションに濡れる陰嚢を両手で優しく揉んだ。
陰茎に塗れたローションを一滴残らず飲み干そうというのか、唇の内側と甘噛みの前歯で浜面の陰茎を削ぎとっていく滝壺。
薄皮一枚も奪われているわけではないのに浜面の神経は限界まで悲鳴を上げる。
17:蒼穹の内側(前)[saga]
2012/01/02(月) 23:56:47.74 ID:Ct7sawydo
悪魔のような笑顔で的確に射精ができないように抑える。
精巣が限界まで引き上げられ尿道括約筋が役割を果たそうとするのに、悪魔がそれを許さない。
浜面の顔が青くなる。脳内に快楽が駆け回っているのに出口がない。そんな状態に狂いそうになる。
十秒、二十秒。
18:蒼穹の内側(後)[saga]
2012/01/02(月) 23:58:48.26 ID:Ct7sawydo
太陽は頂点から摩天楼に顎を載せるほどに時は経ったが空は相変わらずに青い。
突き抜ける蒼さが宇宙にまで届きそうで道行く若者たちの心を開放している。
健康的な生活とはこういう天気の下で大きく背を伸ばすことであって、色欲に塗れることではない、はずである。
全裸のまま拘束されていた浜面仕上は数時間ぶりに両手足の手錠を外された。微妙に硬直した筋肉と乾いたままの喉を癒すこともできないまま
19:蒼穹の内側(後)[saga]
2012/01/02(月) 23:59:50.48 ID:Ct7sawydo
単純な羞恥心。
肉茎を刺激されて性的快楽を得るのは当然のことだ。しかし肛門とその周辺を刺激されて全身を震わせているとなれば自分を変態だと思い込んでしまう。
20:蒼穹の内側(後)[saga]
2012/01/03(火) 00:01:16.54 ID:WCYw4bHto
何かに取り付かれたかのように、シンクロしているかのように二人が浜面から離れた。
滝壺が浜面から一歩下がるとするりとくぐり椅子から抜けた麦野が尻を軸として体を半回転し腹筋で上半身を起こす。
椅子に座った浜面を見下ろす滝壺と見上げる麦野が同じ笑顔で同じように笑う。きっと心の中身が一緒だからの結果。
二人とも髪は濡れ肌にぺたりと張り付いている。ざっくりと短くおかっぱにした滝壺の黒髪と長い麦野の茶髪と。
黒髪の重さはボリュームで抑えられ、長髪の膨らみは抜いた色で抑えられている。一枚の絵になりそうなほどに二人のバランスがいい。
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