577:にゃんこ[saga]
2012/06/20(水) 17:56:31.38 ID:WKz3Fjby0
「さっきの言葉……、あれは気の迷いです!」
「はあっ?」
578:にゃんこ[saga]
2012/06/20(水) 17:57:03.48 ID:WKz3Fjby0
「ごめんな、梓……。
おまえの行動が気の迷いだとしたなら、おまえを迷わせたのは私だよな。
私がさ……、部長なのに……、年上なのに……、
おまえが優しかったから、おまえが私を支えてくれたから、
もっと支えてほしくて頼りたくなっちゃったんだよ。
579:にゃんこ[saga]
2012/06/20(水) 17:57:33.17 ID:WKz3Fjby0
私は言葉がまた出なくなった。
今までみたいに絶句したわけじゃない。
嬉しかったからだ。
嬉しくて、ただ嬉しくて、胸がいっぱいになって言葉が出なくなったんだ。
私も梓も想いを素直に表現出来ない者同士だと思う。
580:にゃんこ[saga]
2012/06/20(水) 17:58:07.22 ID:WKz3Fjby0
「気の迷いなんですよ、私の行動も、律先輩の行動も……。
そんないい加減で曖昧な気持ちで、キスなんかしていいはずがありません。
もっとお互いの気持ちを確かめ合って、信頼し合って……、
それからでないと、抱き締め合ったりなんてしちゃ駄目なんですよ」
581:にゃんこ[saga]
2012/06/20(水) 17:58:36.66 ID:WKz3Fjby0
それ以上の事は二人とも言葉にしなかった。
分かり切った事だからだ。
深く分かり切ってるから、それは口にしなくてもよかった。
多分、私達の別れの時は近い。
今すぐって話じゃないく、まだ結構先の話のはずだけど、私達の別れはそう遠くないはずだ。
582:にゃんこ[saga]
2012/06/20(水) 17:59:10.84 ID:WKz3Fjby0
梓が笑顔のまま、目元の涙を拭いながら続ける。
涙の理由は笑い過ぎたからなのか、悲しかったからなのか、それは今は訊かなくてもいい事だ。
「さっき、本当の気持ちって言いましたけど、
583:にゃんこ[saga]
2012/06/20(水) 17:59:38.08 ID:WKz3Fjby0
◎
584:にゃんこ[saga]
2012/06/20(水) 18:00:05.33 ID:WKz3Fjby0
いや、服の話だけどな。
唯に回収されたはずの服どころか、着替えの服すら置かれていなかった。
着替えの服くらい用意してくれてると思ったんだが……。
しかも、何処に行ったのか、唯達の姿すら見えない。
あいつら、私達にどういう罠を仕掛けたんだよ……。
585:にゃんこ[saga]
2012/06/20(水) 18:00:36.94 ID:WKz3Fjby0
「何なんだよ、おまえらのその服装は……」
「知らないの、りっちゃん?
ワンピースだよ!」
586:にゃんこ[saga]
2012/06/20(水) 18:01:22.35 ID:WKz3Fjby0
私は腰に手を当てて、はったりを大量に込めて唯に言ってやる。
「ほれ、やっぱりロンドンも何も関係無かったじゃんか。
だったら、私がそれを着る必要は無いよな?
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