793:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:07:01.67 ID:bDf9OSPn0
*
両腕と両足が斬り飛ばされた男の、
首を掴んで青年は立っていた。
794:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:10:35.88 ID:bDf9OSPn0
「聞きたいことがある」
彼は首を絞めている研究員
……少女にBMZを移植したリーダー格の男に、
鉄のような声で言った。
795:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:12:16.74 ID:bDf9OSPn0
「エリクシアのゴミ蟲が」
はき捨てて、死体を蹴り飛ばす。
少女は周囲を見回して、
796:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:13:13.94 ID:bDf9OSPn0
「喋れないのか?」
頷く。
「……俺が来たからには大丈夫だ。行くぞ」
797:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:14:12.78 ID:bDf9OSPn0
*
「へぇ……」
まじまじと間近で見つめられ、
798:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:14:57.80 ID:bDf9OSPn0
サバイバルナイフを砥石で研いでいた青年が
「ん?」
と言いこちらを向く。
799:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:15:34.43 ID:bDf9OSPn0
「珍しいな、お前が警戒されるなんて」
青年……赤い髪をした泉が、不思議そうに言う。
彼は腰のホルダーにサバイバルナイフを差し込むと、
800:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:16:15.70 ID:bDf9OSPn0
彼女よりももっと先のところには、
この寒い中だというのに、Tシャツとジーンズ姿で
窓脇に座り込んでいる少年がいた。
眼鏡をかけた彼は、カチャリ、カチャリ、
801:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:16:47.50 ID:bDf9OSPn0
「え、何? あたし何かした?」
きょとんとした彼女に向かって、
目をつぶりながら右手を突き出し……。
802:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/02/25(土) 22:17:25.52 ID:bDf9OSPn0
「……まだ俺のことを警戒してるのか。
涙、あいつのビー球、どうも良くないみたいだ。
止めさせてきてくれるか?」
「分かった」
979Res/589.08 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。