過去ログ - 朋也「ヴァイオリンの音色……?珍しいな……」
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38:
2012/03/30(金) 21:16:40.90 ID:S2fDDXur0
春原「昨日の放課後、遅くにそいつが入れてるところを見てた奴がいたんだ。やっぱり女ってのはわからないねぇ。な、わかったろ。自分の考えが甘かったってさ」

古河は黙りこくっていた。

春原「ま、真相はこうだよ。後は、勝手にやりゃあいいさ」
以下略



39:
2012/03/30(金) 21:18:18.73 ID:S2fDDXur0
教室に戻る。

朋也「おまえ、勝手に杉坂をシメようとか考えるなよ」
春原「俺だって女の子に手を上げるほど無粋じゃないさ」
朋也「なら、いいんだけどな……」
以下略



40:
2012/03/30(金) 21:21:03.42 ID:S2fDDXur0
そして中庭でいつものように、古河と落ち合う。

古河「春原さんは来なかったんですね」
朋也「ああ、なんかいいもん食ってくるってさ」
古河「そうですか……」
以下略



41:
2012/03/30(金) 21:23:14.80 ID:S2fDDXur0
その帰り。玄関を抜けたところで、一人の女生徒……杉坂が立っていた。

朋也「あ……杉坂……」

思わずそういってしまった。
以下略



42:
2012/03/30(金) 21:24:34.02 ID:S2fDDXur0
杉坂「そうしないと、合唱部を作ることができなくなると思って……」
古河「いえ……」

春原の拳がぎりぎりと震えていた。

以下略



43:
2012/03/30(金) 21:25:42.65 ID:S2fDDXur0
杉坂「ヴァイオリン……弾けなくなって……」
朋也「待ってくれっ!」

そこで俺は、杉坂の話を止めた。

以下略



44:
2012/03/30(金) 21:27:25.53 ID:S2fDDXur0
杉坂「はい……。そして、外国のハイスクールにも行けなくなって……それで、この学校に来ました。私と一緒に……。
   りえちゃんは、事故の日以来、すごく元気がなくて……私がどれだけ元気づけようとしてもダメで……私も悲しかったです。
   ただ……たまの息抜きに軽くヴァイオリンを演奏しているときだけは、りえちゃん、とても楽しそうな顔をしていました。
   どんどん握力が弱くなっていくのに……すごく楽しそうに、ヴァイオリンを弾くんです……。私も、最初はりえちゃんを止めました。
   これ以上弾いていたら、いつか本当に弾けなくなってしまう日が来るんじゃないかって……思ったから……」
以下略



45:
2012/03/30(金) 21:29:34.64 ID:S2fDDXur0
杉坂「お願いします。りえちゃんの邪魔をしないでください」

頭を下げた。深々と。

古河「………………」
以下略



46:
2012/03/30(金) 21:30:26.97 ID:S2fDDXur0
春原「馬鹿野郎!」

杉坂の姿が見えなくなってからも、春原はその言葉を繰り返し、叫んでいた。

春原「くそ……」
以下略



47:
2012/03/30(金) 21:32:31.89 ID:S2fDDXur0
幸村と話し終えた後、俺たちは中庭にいた。もう、部室によることもなく……。

朋也「本当に……いいのか?」
古河「はい……。岡崎さん……」
朋也「なんだよ」
以下略



48:
2012/03/30(金) 21:34:45.57 ID:S2fDDXur0
朋也「一人で、帰れるか?」

坂を下ろうとしたところで、古河に聞いた。

古河「え?岡崎さん、帰らないんですか?」
以下略



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