20: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:31:47.73 ID:7tHnqN7P0
初春「いいですよ。困っている人を放っておくなんて、できませんから」
――自分で出来うる限りで、手助けになること。
21: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:32:42.79 ID:7tHnqN7P0
刻命「ははは、そんなことはないと思うよ。僕には相当優しい子だと見えるけどな」
初春「そんな……」
22: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:33:10.84 ID:7tHnqN7P0
刻命「ああ。それより……」
丁度、廊下の突き当たりにぶつかった。
T字路になっていて、左右に向かって廊下が伸びている。
23: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:33:40.49 ID:7tHnqN7P0
刻命「そこ、床が割れそうになっているから気を付けないと。踏み抜きかねない」
初春「は、はい……」
24: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:34:31.96 ID:7tHnqN7P0
刻命「職員室……か」
脇にあった部屋の入口らしき引き戸に目を向ける。
廊下に並んだガラス窓と同様に、閉じられた引き戸に填められたガラスも割れたりひびが入ったりしている。
25: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:34:59.95 ID:7tHnqN7P0
初春「ここもって……どうかしたのですか?」
刻命「開かない所はこんな調子なんだ。外に面した窓なんかも含めてね」
26: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:35:32.76 ID:7tHnqN7P0
27: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:36:05.60 ID:7tHnqN7P0
――先程と、変わっていなかった。
今にも外れそうになっているのにもかかわらず、窓は少しも動いていなかったのだった。
28: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:36:41.48 ID:7tHnqN7P0
刻命「物を投げつけてみてもだめだ。ガラスは割れてもいいようなものだが、それすらない」
初春「散らばっている机なんかも、床に張り付いて動かすことができない状態でしたけど……まさか、そこまで……」
29: ◆IsBQ15PVtg[saga sage]
2012/05/14(月) 06:37:52.01 ID:7tHnqN7P0
刻命「時たま、他に監禁された子らしき悲鳴は聞こえるんだ。お兄ちゃんって。僕と同じように、兄妹でこの空間に連れてこられて、離れ離れになったのだろうな」
初春「…………」
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