過去ログ - ほむら「あなたは……」 ステイル「イギリス清教の魔術師、ステイル=マグヌスさ」2
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2012/06/07(木) 01:08:44.80 ID:jiMDkYtfo
二人は顔を見合わせて頷き、そろそろと顔を元の位置に戻す。
と、空間が揺らいだ。
少女の姿がほんの僅かに、それこそ振るいテレビ画面のように『ぶれた』。
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2012/06/07(木) 01:09:47.35 ID:jiMDkYtfo
『それじゃあ改めて――初めまして、鹿目まどかです。わけあって、たくさんの魔法少女の希望をやっています』
自分とは――正確に言えば、少し前の自分に自信を持てなかったまどかとは違う自信に満ち溢れた響き。
自分の存在に確かな誇りと喜びを持ち合わしている者だけが持てる、力のある言葉。
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2012/06/07(木) 01:10:13.92 ID:jiMDkYtfo
「まどか、あなたは……心配してくれていたの? あなたを選ばなかった、私を?」
ほむらの言葉を受けて、少女は意地の悪そうな笑みを浮かべた。
空いた方の手を胸に当て、視線を下に、首を小刻みに左右へ振り動かす。
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2012/06/07(木) 01:10:40.12 ID:jiMDkYtfo
『……ねぇ、ありえたかもしれない、もう一人の『私』』
びくっ、と身体が大きく震えて、勝手に硬直した。
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2012/06/07(木) 01:11:06.68 ID:jiMDkYtfo
「私は『私』じゃない。私は『あなた』とは違う――って」
不意に、左手が握り返された。
それを温かいと、嬉しいと、まどかは思う。
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2012/06/07(木) 01:11:37.94 ID:jiMDkYtfo
『それじゃあこの子達は、連れて行くね』
彼女は音も無く消えた。
そして、初めからその場所にいたかのような仕草で、動きを止めたままの魔女の翼に寄り添った。
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2012/06/07(木) 01:12:09.75 ID:jiMDkYtfo
『わたしはもう、なにも怨みませんから……だから、二人の事、よろしくお願いします』
「え?」
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2012/06/07(木) 01:14:06.59 ID:jiMDkYtfo
――それから一時間ほどして、舞台は地上に戻る。
「この前三下とシスターもそォだが、どいつもこいつも俺の事をタクシーか何かと勘違いしてねェか……?」
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2012/06/07(木) 01:14:42.56 ID:jiMDkYtfo
「それから……インキュベーター側から提案がありました」
「提案?」
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2012/06/07(木) 01:15:16.60 ID:jiMDkYtfo
――視点は、美樹さやかに移る。
「……なんか、すっっっごーい疲れたんですけど……」
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2012/06/07(木) 01:15:43.46 ID:jiMDkYtfo
あたしは恭介の下に駆け寄った。
――のは良いんだけど、何を言っていいのか分からなくて、結局黙り込んでしまう。
そんなあたしを見ながら、恭介は静かに口を開いた。
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