20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:33:38.11 ID:Hnia8WO7o
外は雪が降っていた。冬の空気。街中は白くかすんで見える。
吐く息は白くて、なんとなく心細い。
"心細い"という言葉が胸にすとんと落ちる。心細いのだ。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:34:10.01 ID:Hnia8WO7o
問題は、と思って、俺は立ち止まる。
また通り過ぎるところだった。
幼馴染の家は城塞のように見えた。気分の問題だろう。
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:34:42.09 ID:Hnia8WO7o
階段を昇って幼馴染の部屋に向かう。
彼女の部屋の扉の前で、一度立ち止まる。
と、声がした。
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:35:15.05 ID:Hnia8WO7o
さて、どう話したものか。
「……」
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:35:41.63 ID:Hnia8WO7o
「で、俺もあいつが好きなんだよね」
「知ってます。見てれば分かります」
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:36:13.33 ID:Hnia8WO7o
「ええ、っと」
彼女はしばらく答えに迷っていたようだったが、やがて言葉を吐いた。
26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:36:45.86 ID:Hnia8WO7o
「つまり、きみは、何をどうするっていうんです?」
「知らん」
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:37:21.81 ID:Hnia8WO7o
「わたしだってそりゃ、話せなくなるのは、嫌ですけど」
「……うん」
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:38:02.53 ID:Hnia8WO7o
「ていうか、それは結局どういう意味なんですか」
彼女はほとんど泣きそうな声で言った。
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:38:28.58 ID:Hnia8WO7o
「俺だって、そんなに都合の良い話になるとは思ってないし」
「……うん」
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/15(日) 13:38:54.63 ID:Hnia8WO7o
「待ってください。ちょっと今試算しますから」
「試算って」
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