7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/07/18(水) 16:51:39.93 ID:clEHf3P+o
私は手ごろな石を拾って握り締めました。
半分ほど力を込めると石に亀裂が入りました。
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/07/18(水) 16:52:39.59 ID:clEHf3P+o
「どうしたのかね?何かお困りのようだが」
「……私でしょうか?」
初老の紳士が話しかけてきました。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/18(水) 16:54:09.08 ID:clEHf3P+o
「ふむ……。お嬢さんよろしければお食事でもどうかね?
こんな年寄りが相手は退屈させてしまうかもしれないがね」
はしたなくも下を向いたまま舌なめずりをしてしまいました。
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2012/07/18(水) 16:54:34.78 ID:clEHf3P+o
「では……」
私はめにうの端を指差し
「はい豚骨ラーメンですね!」
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2012/07/18(水) 16:55:51.02 ID:clEHf3P+o
「私は高木と言う。しがないアイドル事務所で社長をしている」
私の食べっぷりに初めは驚き、やがて眼を細めながら見守っていた高木様は自己紹介をしました。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/18(水) 16:56:16.66 ID:clEHf3P+o
「もし、もしよかったらウチに来てみないかね」
高木様には一飯の恩義があります。
力を回復するためにねぐらも要りましょう。
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/18(水) 16:56:56.71 ID:clEHf3P+o
765プロの事務所を見て私は―――高木様風に言うならば―――ティン! ときました。
事務所の地下を走る水脈は複雑に絡み合い、龍穴となって気に満ちておりました。
ここを拠点とすれば失った力が戻るのもそう長くはかからないでしょう。
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/18(水) 16:58:29.15 ID:clEHf3P+o
ともあれまずはアイドルです。
私に舞妓としての素養があるとはとても思えませんが、高木様のご期待に添えられるよう精進せねばなりますまい。
ガラスの入った扉を開くと、少々薹(とう)の立った女性が出迎えてくれました。
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/18(水) 16:59:04.80 ID:clEHf3P+o
「どうかお許しを……」
「え? あ? へ? は、ははー!」
女性はなぜか土下座をもって返答されました。
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/18(水) 17:00:02.18 ID:clEHf3P+o
小鳥嬢は失礼ながら粗忽なお人のようです。
しかしながらとても温かい人柄で、私はこの765プロを非常に気に入ってしまいました。
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/07/18(水) 17:00:42.70 ID:clEHf3P+o
「貴音ちゃんは学校どうしてるの?」
「お恥ずかしながら私には学が欠けておりまして……」
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