682: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:07:08.18 ID:fqesAtx80
士郎「これが、切嗣なのか?」
切嗣は泣いていた。イリヤを抱きしめ、呆然としていた。
1人と1人。それは数の正義をもつ切嗣には選べない選択肢だった。
683: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:08:00.72 ID:fqesAtx80
切嗣の記憶を見た。
夢なのかもしれない。
切嗣は大切な人が乗った飛行機を撃ち落とした。
684: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:08:28.29 ID:fqesAtx80
場面が一気に変わった。
赤い丘が見える。
一面剣が突き刺さった丘。
それは正義の味方のなれの果て。
685: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:09:18.12 ID:fqesAtx80
空から手が伸ばされる。
四月一日「ここにいちゃいけないから」
686: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:10:02.46 ID:fqesAtx80
士郎「セイバー……爺さんは「数」の正義の味方だったのか?」
セイバー「!」
687:読みにくくて済みません ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:11:16.05 ID:fqesAtx80
セイバー「・・・いつか選ばなければいけないときはやってきます。しかし、そのようなことを言わないでください。シロウ一人の力でそれをなすことができないのだというのならーーー私があなたの剣になる」
688: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:12:15.03 ID:fqesAtx80
ーーー夜
【居間】
俺が起きたのは、午後の8時頃だった。随分長い間眠ってしまっていたらしい。
689: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:12:41.49 ID:fqesAtx80
縁側へ向かい、呼びかける。
士郎「アーチャー、いるんだろ」
690: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:13:45.31 ID:fqesAtx80
士郎「−−−正義ってなんだと思う?」
そう問いかけると、アーチャーは面食らったような顔をした。いつも余裕を崩さない振る舞いからは、想像しにくい表情だった。
691: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:15:02.18 ID:fqesAtx80
士郎「……なあ、もしも300人が乗っている船と200人が乗っている船の船底に同時に穴が開いて、治せるのがお前だけだったとしたら、どうする」
なんとなくだが、こいつは正義の味方なのではないかという気がしたのだ。だから聞いた。参考……というのはちょっと違うかもしれないが、俺はこいつの正義を知りたかった。
692: ◆7usAPPBzDI[saga]
2012/10/07(日) 20:15:57.66 ID:fqesAtx80
確かに俺は、切嗣にあこがれていた。俺を救ってくれた時の切嗣が、あまりにも幸せそうで。まるで救われたのはそっちのほうじゃないかと思ってしまうほどだったから。俺もそういう風になれたならーーーそう思っていたのは事実だ。
けれど俺は爺さんのかなえられなかった夢をかなえると約束したのだ。
だから衛宮士郎は衛宮切嗣の正義のルールを受け継がなくてもいい。むしろ同じではいけない。
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