過去ログ - 恒一「『ある年』の3年3組の追憶」
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2012/08/06(月) 22:25:47.67 ID:4DOG5YTr0
気絶した管理人を木に何重にも巻いて縛り付けると、
足に傷を負った勅使河原くんを抱えながら、駐車場に向かう。
車に収容した重症人・・・前島くんに比べれば、ずっと軽い傷だ。
二人を駐車場まで避難させると、黄色いキャミソールの少女がうずくまっていた。
103:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/06(月) 22:27:04.86 ID:4DOG5YTr0
部屋の更に奥を見ると、榊原君が呆然としたまま動けずにいた。
「榊原君も外へ!」
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2012/08/06(月) 22:27:38.03 ID:4DOG5YTr0
◆No.3 Shoko Arita
話は少し遡る。
合宿の集合場所である校内で、私はその子を呼び止めた。
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2012/08/06(月) 22:28:06.87 ID:4DOG5YTr0
私はこれといった特徴のない、ごく普通の女子中学生だ。
通知表は、4や2も含めて平均するといつもオール3。
運動神経だって得意でもなければ、苦手でもない。
身長もうちのクラスの女子ではど真ん中、
106:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/06(月) 22:29:10.57 ID:4DOG5YTr0
「『死者』を死に・・・」
「死に還せ・・・」
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2012/08/06(月) 22:29:46.40 ID:4DOG5YTr0
目が覚める。ここは・・・、まさか天国?
いや、辺りは暗い。じゃあ、地獄に落ちたの?
と、意識が徐々に戻ってきた。
雨が降っている、ふと右を見ると燃えさかる建物。
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2012/08/06(月) 22:30:17.88 ID:4DOG5YTr0
それから間もなく、玄関からまたしても三人の影が見える。
両脇にいるのは小百合ちゃんと、眼鏡が無いので一瞬分からなかったが辻井くん、
そして二人が抱えているのは・・・
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2012/08/06(月) 22:30:54.48 ID:4DOG5YTr0
「由美!!!」
雨でずぶ濡れになった小さな躰。紛れもなく、由美だった。
私は迷うことなく、その場へ駆け寄る。
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2012/08/06(月) 22:31:33.19 ID:4DOG5YTr0
◆No.24 Mei Misaki
辺り一面、火の海に包まれた咲谷記念館。
私はまだこの近くにいるはずの『死者』を探していた。
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2012/08/06(月) 22:32:06.88 ID:4DOG5YTr0
「ごめんね・・・止まれっ!」
憎しみと哀れみが混ざり合った言葉と共に、凶器が再び迫る。
ここまでなのか?目を閉じた。
112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/08/06(月) 22:33:28.97 ID:4DOG5YTr0
光が消える。
倒れた私に、特に大きな傷は付いていない。
榊原君も、杉浦さんに刺されたところ以外に、出血は見られない。
赤沢さんは・・・
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