93:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:23:50.54 ID:bOaug2Ec0
ジョバンニの切符(後)
94:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:25:28.83 ID:bOaug2Ec0
「いいえ、蠍はいい虫だわ。」
男「でも、ずっと燃やされてたら苦しいじゃんか。」
95:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:27:42.36 ID:bOaug2Ec0
女「ねえ見て、三角漂がさそり座の並びかたとそっくり同じだよ。」
男はまったくその大きな火の向うに三つの三角標がちょうどさそりの腕のようにこっちに五つの三角標がさそりの尾やかぎのようにならんでいるのを見た。
そしてほんとうにそのまっ赤なうつくしいさそりの火は音なくあかるくあかるく燃えたのだ。
96:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:29:35.32 ID:bOaug2Ec0
※ここは原作では原稿が残っていない部分なので、
「」の左側に全員の名前がついてる辺りまではおれの想像です。
97:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:32:42.76 ID:bOaug2Ec0
青年「ケンタウル村の伝説、ご存知なんですか。」
女「ええ、私たちの住んでたところにも、ケンタウル祭っていう銀河のお祭りがあって。」
98:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:33:59.38 ID:bOaug2Ec0
かおる子「ケンタウルは、娘に会えたんでしょうか。」
女「心配ないよ。あんなに飾り付けて賑やかにしてるから、すぐ分かったもん。」
99:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:35:06.82 ID:bOaug2Ec0
「ボール投げなら僕決してはずさない。」
男の子が大威張りで言った。
100:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:39:11.87 ID:bOaug2Ec0
男がこらえ兼ねて言った。
男「おれたちと一緒に乗って行こう。おれたちどこまでだって行ける切符を持ってるんだ。」
101:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:41:25.79 ID:bOaug2Ec0
「天上はいいところよ。
だっておっ母さんも行ってらっしゃるしそれに神さまが仰っしゃるんだわ。」
男「そんな神さまうその神さまだ。」
102:みの ◆hetalol7Bc[sage]
2012/08/28(火) 21:44:14.96 ID:bOaug2Ec0
青年「そうかも知れませんね。
わたくしはあなた方がいまにその中の一人、神さまの前にわたくしたちとお会いになることを祈ります。」
青年はつつましく両手を組んだ。女の子もちょうどその通りにした。
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