928:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 23:58:57.31 ID:eaEKmUkFo
「君が家を出て行ったのってさ」
食欲は全くなかったけど無理に食べ物を口に運んでから僕は切り出した。
929:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/05(火) 23:59:49.62 ID:eaEKmUkFo
「・・・・・・何で子どもたちを何日も放置したまま家を空けた?」
僕は力なく言った。もう上手に彼女から考えを引き出す自信なんて消え失せていた。以
前と全く変わらない様子で僕を見つめて微笑んでいる麻季は、僕の妻だった頃の麻季では
930:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/06(水) 00:00:46.30 ID:f2bpB/Vto
奈緒は玲菜にそっくりだ。友人のいない学生時代を唯一といっていい親友の玲菜と過ご
していた麻季にはそう思えた。別に外見だけじゃない。まだ幼いのに他人に対する態度が
すごくソフトなところや、人の気持を優先して自分を抑えるところは、まるで人のいい玲
菜そのものだった。
931:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/06(水) 00:01:39.30 ID:f2bpB/Vto
そういう子どもたちに手を焼いた奈緒人と麻季は、外出中に奈緒人と奈緒を引き離すこ
とを諦めた。何か漠然とした不安を感じないでもなかったけど、それがどういうことなの
か当時の麻季にはわからなかった。そして、奈緒人と奈緒の親密な関係は親にとっては嬉
しい悩みなのだと考えようとした。
932:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/06(水) 00:02:31.59 ID:f2bpB/Vto
今日は以上です
933:[saga]
2013/02/06(水) 01:07:35.38 ID:bAm6EEkg0
乙
934:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 03:01:34.98 ID:AC9hG0h7o
乙
935:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/06(水) 08:19:54.56 ID:Qe17xsOY0
ボイスレコーダーって現代の必需品かもな… とくにこういう相手と話すときは。
肌身話さず持ち歩くようにしよう。
936:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/06(水) 13:04:31.19 ID:iz6t/OXmo
乙
毎回楽しませてもらっています。
937:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/07(木) 22:39:13.75 ID:1AQJe9pWo
それはいくら何でも妄想が過ぎるというものだと麻季は思った。彼女は卒業してから全
く連絡を取らなくなっていた玲菜のことを思い出してみた。
当時、同性の友人がほとんどいなかった麻季にとって玲菜はほとんど唯一の友人であり、
938:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/07(木) 22:40:13.15 ID:1AQJe9pWo
結城先輩のことはサークルの新勧コンパのときから気にはなっていた。あの夜、麻季は
先輩たちから途切れなく誘いの言葉をかけられたのだった。あのときは玲菜ともまだ仲良
くなる前だったから、麻季は話しかけてくる先輩たちの相手をしながらぼんやりと店内を
見回していたそのとき、一人の男の先輩と目があった。
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