過去ログ - 少女「治療完了、目を覚ますよ」−オリジナル小説
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171:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:01:31.06 ID:mpXVKIpT0
「小白が一緒に来なきゃ、私行かないもん!」

圭介の言葉を打ち消して、汀は大声を上げた。

こうなってしまっては、彼女は頑固だ。
以下略



172:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:02:16.69 ID:mpXVKIpT0
「圭介、だから私圭介のこと好き」

圭介はそう言われ、汀から顔をそらした。

そして小白のケージの前にしゃがみこみ、猫を凝視する。
以下略



173:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:03:19.78 ID:mpXVKIpT0


「遅くなりました」

圭介が車椅子を押しながら、
以下略



174:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:03:57.62 ID:mpXVKIpT0
コツ、コツ、と万年筆でテーブルを叩いていた議長席に座っている老人が、
二人を一瞥して、そして汀の抱いている猫に目を留めた。

しばらくそれを凝視する。

以下略



175:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:04:46.65 ID:mpXVKIpT0
老人が、沢山いた。

全員鋭い表情で汀を注視している。

そして老人の隣に、喪服を着た女性が座っていた。
以下略



176:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:05:27.07 ID:mpXVKIpT0
女性に座るように促し、老人は圭介に向けて言った。

「高畑医師。君の上げている業績を、我々は高く評価している。
今この場に、同席してくれたことを、まず感謝しよう」

以下略



177:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:06:17.33 ID:mpXVKIpT0
そして写真と経歴が載っているページに目を留めた。

まだ若い青年の写真が載っている。

汀がそこで頭を上げて、写真を見た。
以下略



178:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:06:51.17 ID:mpXVKIpT0
「今回のクライアントは、こちらの秋山早苗女史だ」

「知っています」

資料を自分の方に引き寄せ、パラパラと目を通しながら、
以下略



179:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:07:36.96 ID:mpXVKIpT0
議長席の老人が、コツ、コツと万年筆でテーブルを叩いて、
彼らを黙らせてから言った。

「意外だな。もう少し話を聞かなくてもいいのか?」

以下略



180:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:08:17.15 ID:mpXVKIpT0
「今回のダイビング(治療)は、マスコミにも大きく報道されている。
注目されている一件だけに、失敗は許されない。
その意味は、理解していただけるな」

「はい」
以下略



181:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2012/10/17(水) 20:08:54.51 ID:mpXVKIpT0
「我々に、その死刑囚を救えと?」

「ああ、そうだ」

老人が、ゆっくりと頷く。
以下略



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