過去ログ - 【オリジナル】魔導機人戦姫 第34話〜【なのかもしれない】
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2012/12/03(月) 20:31:51.84 ID:uc/YTnbAo
一方、カナデの居室では、穂先の砕けた十字槍を杖代わりに奏が立ち上がっていた。
クリス『お母さん、何処なの!?』
モニターの向こうでは、クリスが俯けていた顔を驚いたように上げ、
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2012/12/03(月) 20:32:19.51 ID:uc/YTnbAo
その声は、クレーストの開いてくれた回線を通して、クリスの元にも伝わっていた。
奏『戦う理由も、戦う意味もみんな一つじゃない。
名誉のために戦う人がいてもいい。
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2012/12/03(月) 20:33:02.98 ID:uc/YTnbAo
クリスの想像通り、奏は身体の痛みを押して微笑んでいた。
対して、カナデは俯き、ワナワナと身体を震わせている。
奏「お母さんはね……クリスが笑顔でいてくれる事が嬉しいんだ」
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2012/12/03(月) 20:33:41.46 ID:uc/YTnbAo
クリスは立ち上がり、ボロボロになった魔導装甲を再展開する。
クリス「この子は……私を助けようとしてくれた……。
敵であるハズの私を……助ける必要のない私を」
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2012/12/03(月) 20:34:22.98 ID:uc/YTnbAo
カナデ『そんな戯れ言に耳を貸してんじゃないわよっ!
殺せって言ったんだから、早く殺しなさい、01!』
ナナシ「カナデ様……」
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2012/12/03(月) 20:34:50.94 ID:uc/YTnbAo
クリス「クライノート……、
セーフティーリミッター、リリース!」
クライノート<クリス……了解しました!>
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2012/12/03(月) 20:35:22.56 ID:uc/YTnbAo
クリス「私は今まで通り、あなたを攻撃しない……」
クリスは両腕を広げ、さらに続ける。
クリス「だからあなたの攻撃も、全て受け止める!
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2012/12/03(月) 20:35:48.80 ID:uc/YTnbAo
ナナシ「ま、まさか……」
クリス「多分、そのまかさだよ……。
この魔法は、今までの障壁と違ってただの防御障壁じゃない……。
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2012/12/03(月) 20:36:42.02 ID:uc/YTnbAo
ナナシの攻撃が止んだ事で、クリスは魔力の放出を抑える。
クリス「もう降参して……お願い」
クリスは悲しそうな表情を浮かべ、懇願するように呟く。
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2012/12/03(月) 20:37:13.58 ID:uc/YTnbAo
ナナシ「僕は……」
今まで、疑問など持たなかった。
創造主と主のために働く事こそが、自分の存在意義だったから。
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2012/12/03(月) 20:37:40.24 ID:uc/YTnbAo
ナナシ「……戦え、ません……カナデさま……」
ナナシは力なく項垂れ、その場に膝を突く。
彼の戦意喪失を表すかのように、七体のヴァイスリッターズも消え去る。
以下略
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