過去ログ - ネミッサ「いつかアンタを泣かす」 ほむら「そう、期待しているわ」
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51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/01/05(土) 20:34:43.65 ID:dmOHSoPOo
乙! 続き楽しみにしてる



52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/01/05(土) 21:40:01.58 ID:ahgDjMws0
乙です。メガテンシリーズ好きなのでとても楽しみにしてます。
真・女神転生Wが楽しみでしょうがない。


53: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:30:47.18 ID:WjAemYY10

筆者です。

三章をこれから投下します。
長いので章すべてを上げられるかわかりませんが、しばしお付き合いください。
以下略



54: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:31:40.49 ID:WjAemYY10
三章
【みきさやか さくらきょうこ】

その夜、ネミッサはおかゆを平らげるとマミのベッドを占拠したまま眠りについた。マミはそのそばに来客用の布団を敷いて休む。今夜は寝ずに看病するつもりのようだ。
いくらネミッサに看病が必要ではあっても、死の恐怖によって疲労したマミには辛い。だが逆に、看病に集中することでマミが余計なことを考えなくて済むのであれば、そのほうが都合が良いのかもしれない。
以下略



55: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:32:29.39 ID:WjAemYY10
翌日、体調も良くなったネミッサを見に来たのはほむらだ。家主のマミの帰宅に合わせて訪問したようだが、どこかよそよそしい。そして奇妙なことに、先日と同じシュークリームを持参してきた。マミはそれに気づき言いたげだったが、ネミッサが指一本立ててニマニマしながら遮った。前日にまどかたちが同じ物を持ってきたと知ったら彼女はどう思うだろうか。あまりからかうとまたヘソを曲げるのでマミと一緒に楽しむだけにしておいた。

「昨日は来なかったけど、なんか用事?」

「ええ。マミもいないとなると、魔女退治をしないといけないしね」
以下略



56: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:33:34.81 ID:WjAemYY10
食器を下げにマミがキッチンに離れる。そのタイミングでほむらが切り出す。

「話がある」

「マミちゃんにはNGね。手短に聞く」
以下略



57: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:34:18.12 ID:WjAemYY10
再び話があると、魔女退治にでるほむらはネミッサを連れて外に出た。やや夕暮れが近づく。さすがにネミッサが戦闘に参加できるとは思えないが、少し歩き体調を見たいと半ばマミを説得し外出許可をもらった。

「ホント、甲斐甲斐しいわね。助けてよかった。友達になれて、よかった」

朗らかに笑うネミッサ。吊るした腕はまだ本調子ではないが、すぐに元通りになるだろう。マミの願いは命をつなぎとめること。腕をつなぐ治療の魔法はお手の物なのだろう。
以下略



58: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:35:37.94 ID:WjAemYY10
これでよかったのだろうか。ほむらは再び考える。
ほむらの本当の固有魔法は時間停止ではなく、時間の巻き戻し。病室でネミッサと会ったあの時間から一ヶ月後に時間を巻き戻してあの時間に戻る。その繰り返す一ヶ月を途方も無い回数続けているのがほむらの魔法少女としての人生だった。願いはただひとつ『鹿目まどかを救う』ことだけ。
病気がちで引っ込み思案。根暗な眼鏡のお下げ髪。心臓病の治療のためやってきた見滝原で一人暮らし。
ただでさえ入退院を繰り返し友達のいない彼女が、そんな状態で転校生として馴染めるであろうか。残念ながらそれは無理だった。
鹿目まどかがいなければ。
以下略



59: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:37:07.70 ID:WjAemYY10
ネミッサはその場に立ちすくむ。ほむらの信頼を失ったと解釈した。これからどうすればいい。どうすれば自分の願いを叶えることができるのか。ネミッサはそれを自問自答し続けた。だが、答えはすぐに見つからない。マミがほむらを疑ったように、ほむらもネミッサを疑っている。ただ違うことは、一度信頼したものが裏切られたのだ。修復はほとんど不可能だろう。
途方に暮れた。その場で力なくしゃがみ込む。残った左手で頭を抱える。
帰りの遅くなったことを心配したマミが迎えに来るまで、ネミッサはそこで放心していた。

真っ白。ネミッサの心のなかだ。ほむらの信を失ったことが、こんなにつらいとは思わなかった。きっとほむらは、皆の信頼を失った時、これと同じかそれ以上の喪失感を感じたんだろう。ぼんやりとそんなことを考えるだけで、次の行動が考えられない。
以下略



60: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:37:56.91 ID:WjAemYY10
「ねえ、貴女が苦しんでいるのはわかるの。なぜ、私を助けたのか。なぜ、魔法少女を増やしたくないのか。なぜ、貴女が進んで魔法少女の運命に飛び込んだのか。ちゃんと、苦しむほどの意味があるんでしょう?」

マミの優しさが沁みる。説明できないもどかしさゆえその優しさが苦しい。
自分のことなら話せるかもしれない。そう思ってしまったのはその苦しさ故か。

以下略



61: ◆sIpUwZaNZQ[saga]
2013/01/06(日) 21:39:25.91 ID:WjAemYY10
さらに翌朝、一悶着あった。

「ちょっと、待ちなさい。一緒に行くわよ。仲直りしなさい。一緒に謝ってあげるから」

「イヤよ、それじゃアタシが悪いみたいじゃない」
以下略



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