過去ログ - 詢子「夢の中で何かあったような」
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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/02(土) 11:03:39.02 ID:fVlzemOt0
地平線に呑み込まれていく夕日が河川敷を真っ赤に染め上げる。河原からは父親に遊んで貰うタツヤの声。

なんだろう女の子と並んでタツヤ達を見下ろすことが何だかすごく懐かしく感じられる。

詢子「まぁ、その。あの子が一人遊びするときの見えないお友達ってやつ?子供の頃にはよくあることなんだけどねぇ」
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/02(土) 11:07:14.18 ID:fVlzemOt0
ふと視線を移すと女の子は河原で遊ぶタツヤ達を眺めていた。私は夕日に照らされた女の子につい見とれてしまう。

幼さを残した整った顔立ち。流れるような長い黒髪。絵に描いた様ってこんなことを言うんだろう。

でもその中で一番私の目を引いたのは、女の子には少し幼い雰囲気の赤いリボンだった。
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/02(土) 11:09:38.44 ID:fVlzemOt0
詢子「ねぇ。呼び止めた上ずうずうしいんだけど、ちょっとお願いしても良いかな」

結ばれたリボンをゆっくりと解き、宵闇を束ねたような黒髪を梳らせ髪を結い上げる。

しゅっ、きゅっ。黒髪を再びリボンで束ねる。
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14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/02(土) 11:11:36.28 ID:fVlzemOt0
詢子「わがままに付き合わせてごめんね。じゃあ元に戻すよ」

女の子「いえ。このままで良いです」

女の子はにっこり笑って少し首を横に振ると嬉しそうに話し出した。
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/02(土) 11:13:03.90 ID:fVlzemOt0
女の子が頭を下げ橋の方へ歩き出そうときびすを返す。そして振り向いたリボンと2つに束ねられた髪が夕日に染まる。

詢子「!!」

確かに好みのリボンだった。娘がいたらしてみたかった髪型だった。
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2013/02/02(土) 11:14:38.89 ID:fVlzemOt0
女の子「タツヤ君すごくかわいいですよね。私ここをよく通るんです。また見かけたら私にも声をかけて下さい」

女の子がにっこりと微笑む。つられて私もつい微笑んでしまう。

いい娘だなぁ。少しパニックを起こしていた気持ちが落ち着いていく。
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/02(土) 11:17:08.62 ID:fVlzemOt0
* * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

何もかもを押し流す様な土砂降りの雨。私は体育館の中で女の子と話している。

「わたしが良い子に育ったって言ってくれたよね。今でもそう思ってくれる?わたしを信じてくれる?」
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/02(土) 11:20:36.29 ID:fVlzemOt0
まどかがそして体育館が淡く霞んで行く。

……そう……まどかだ。……なんで…忘れて……たんだろう。

…でも。なんで…私はまどかの事をほとんど思い出せない…違う…なんで…私は「まどか」を知っているんだ。
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19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/02(土) 11:23:22.80 ID:fVlzemOt0
詢子「……ねぇ。『まどか』のことなんだけど」

知久「どうしたの?」

詢子「こないだ夢の話してたでしょ。あれ多分『まどか』の夢なんだ」
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20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/02(土) 11:26:04.49 ID:fVlzemOt0
詢子「あ〜なんかね。私やっぱりどっかで『まどか』を見たんだと思うんだ」

詢子「でここんとこ、それが夢に出て来て気になってしかたないの」

詢子「私が今『まどか』って言われて思い出すのが『リボン』と『台風』と『体育館』なんだよね」
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21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/02(土) 11:27:43.51 ID:fVlzemOt0
知久「うん。この間買い物に行った時、タツヤが『まろか、まろか』って言ってココアをねだってね」

知久「けど買ったは良いんだけど飲んでくれないんだ」

詢子「そうなの」
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