49:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/27(水) 00:21:36.50 ID:rVw+N0iYo
冷たい雨の中を傘もレインコートもなく逃げ出した二人は、すぐに警邏中のパトカーに
乗った警官に発見され保護された。パトカーの後部座席に乗せられた二人は手を繋いで互
いに寄り添ったままだった。そして連絡先を優しく聞き出そうとする初老の人の良さそう
な警官に対しては一言も喋らす何も返事をしなかった。
50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/27(水) 00:24:53.85 ID:rVw+N0iYo
第七章 奈緒と有希
51:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/27(水) 00:27:48.74 ID:rVw+N0iYo
「明日香」
俯き加減に校門を通り過ぎようとした彼女にあたしは声をかけた。
52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/27(水) 00:29:50.82 ID:rVw+N0iYo
冬休み中に明日香と奈緒人さんと三人でよく来ていたファミレスにあたしたちは腰を落
ち着かせた。明日香は傘を持っていなかったあたしを傘に入れてくれたけど、そのせいで
二人とも中途半端に雪だらけになってしまっていた。
53:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/27(水) 00:33:07.95 ID:rVw+N0iYo
「そういえばさ」
ケーキセットみたいなものがテーブルに運ばれてからあたしはおもむろに明日香に言っ
た。
54:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/27(水) 00:35:37.67 ID:rVw+N0iYo
「有希? どうかした」
「い、いえ。何でもない」
55:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/27(水) 00:36:08.88 ID:rVw+N0iYo
今日は以上です
女神はもう少しお待ちください
56:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/02/27(水) 00:39:33.45 ID:J5R86dNro
乙
過去編で背景を知ると、これからの展開がより楽しみになった
57:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/02/27(水) 18:48:17.92 ID:sYH3POLgo
乙
58:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/28(木) 23:54:05.70 ID:vWEKN95Po
何をするでもなくただ身を寄せ合って二時間近く海辺をうろうろしただけで、僕と叔母
さんは江の島の島内の駐車場に戻って来た。内容のある話なんか全くしていない。
「かもめだ」とか「浜辺に雪が積もって白くなっている。初めてみたよ」とか「冬でも
59:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/02/28(木) 23:54:46.51 ID:vWEKN95Po
叔母さんの車が坂をゆっくりと下りていくのを見送ってから僕は鍵を開けて自宅に入っ
た。家の中は真っ暗だった。両親がいないのはわかるけど明日香はどうしたのだろう。あ
いつは今日は普通に学校に行ったはずだし、夜遊びも止めているので家にいるはずなのだ
けど。そういえば叔母さんの車から自宅を眺めたとき、二階の明日香の部屋も含めて家全
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