33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:34:04.38 ID:y8XKonFyo
「はーい、カット!」
かけ声から一拍挟んで、セット内の貴音と響のもとに撮影スタッフが駆け寄っていく。
カメラ周りでは律子が監督と語り合い、すでに出番が終わった真たちが口々に感想を言い合う。
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2013/03/03(日) 22:35:29.42 ID:y8XKonFyo
「えー、本来は撮影前に行うべきでしたが、みなさんのスケジュールの都合もあり、このように第一話撮影後となってしまいましたが、
これもよい機会と思い、皆で実際の撮影に関することも含めまして、お話しいただければと……」
番組プロデューサーの挨拶が一通り終わって、室内では、賑やかに乾杯の音が響く。
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2013/03/03(日) 22:36:32.04 ID:y8XKonFyo
元トップアイドルで現在は765プロのプロデューサーを勤める律子は、その言葉に眼鏡をきらめかせて応じる。
彼女もそうだが、今回のドラマでは、現実の彼女たちと微妙に重なりつつ、細かいところでは異なるキャラクター付けがなされている。
そのわずかな現実感とその乖離が非現実感を増すのだとはスタッフの弁であった。
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2013/03/03(日) 22:37:18.32 ID:y8XKonFyo
その間も、宴席では皆の会話が続いている。
少し離れたところでは、監督にお酌をしながら話しかける春香の姿がある。
「そう言えば、志乃さんはこられないんですか?」
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2013/03/03(日) 22:38:01.31 ID:y8XKonFyo
一方、部屋の隅で話をしていた律子は、電話を切って席に戻ろうとする。
その途中、貴音の後ろに回ったところで、律子は彼女に耳打ちした。
「貴音」
「はい」
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2013/03/03(日) 22:38:50.49 ID:y8XKonFyo
その中で、765メンバーだけが正気を保ち、飲み食いを続けていた。
「それで、あずささんたち、なにか掴んだんですか? 律子さん」
箸を置き、律子に尋ねかけるのは春香。
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:40:25.66 ID:y8XKonFyo
「そうね。自分の知る限りの情報をちりばめたみたい。ドラマ自体は交渉材料ね。
本来は、ホンを受け取った時点でうちがなにかアクションを起こすと思ってたんでしょうね」
「ところが、765プロは大乗り気。そこで、その人物の目論見からは外れてしまった……こういうことですかね」
「そう。それでまたなにかしようとしてたようだけど……。もう意味はないわね」
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:41:49.65 ID:y8XKonFyo
「お願いね」
そうして、貴音が再び口笛の形に口をすぼめたところで、皆が立ち上がり、わいわいと動き始めた。
「それじゃ、ボクたちは退散しようか」
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 22:42:28.08 ID:y8XKonFyo
序は終わりです。
第一話を、23時から投下します。
42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/03/03(日) 23:00:09.04 ID:y8XKonFyo
第一話には神崎蘭子が登場します。
yamiyo.info
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2013/03/03(日) 23:01:52.51 ID:y8XKonFyo
第一話
神崎蘭子は夢見がちな少女である。
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