962:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 15:54:17.95 ID:D/J1TKXp0
翔平は恐る恐る尚明に近づいた。
気絶しているだけで生きているはずだ、そう信じて。
しかし、目の前に倒れているのが魂の抜け殻である事がわかった。
眠るように倒れる尚明の頭の天辺に、穴が開いていた(見開かれていた目は、野原惇子(女子16番)が閉じさせたが、翔平の知るところではない)。
963:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 15:55:26.98 ID:D/J1TKXp0
武器はない。
翔平のスポーツバッグの中に入っていたのは野球ボール1ダースだし、桃子にはメガホンが支給されていた。
なんだよ、野球部の応援グッズか?
もっとも、さっきまでは武器なんていらないと思っていた。
クラスメイト同士が争うなどという事が考えられなかったので。
964:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 15:56:11.62 ID:D/J1TKXp0
「えー…まだ生きてるのぉ?」
可愛らしい声が聞こえた。
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2013/08/06(火) 15:56:44.67 ID:D/J1TKXp0
クラスメイト同士が戦うなんてありえない、そう考えていた自分は甘かったのだろうか。
死にたくないから[ピーーー]、という珠尚の我侭が、ここでは正しいのだろうか。
確かに、わからなくはない。
こんな所で死ぬなんて、絶対にお断りだ。
だけど、自分にはとても実行できるとは思えない。
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2013/08/06(火) 15:57:20.10 ID:D/J1TKXp0
高谷貴瑛「ざ、座談会だぁ、ドキドキするねっ!」
西谷克樹「……(頷く)」
山神弘也「へぇ、西谷でもドキドキすんの? 貴瑛ちゃんのドキドキはとーってもキュートで可愛いけどv」
967:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 15:58:18.94 ID:D/J1TKXp0
音哉「さて、一通り自己紹介は終わったね。 これで“試合開始”が終わったわけなんだけど、早くもジェノの頭角を現しはじめた人がちょこちょこいるね」
貴瑛「えと…鳳さんと甲斐くん、山神くん、珠尚ちゃん…かなぁ?」
大和「うっわ、ここに3人もいやがる、怖っ!!」
968:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 15:58:55.38 ID:D/J1TKXp0
珠尚「西谷くんって意外とお茶目さんだねー! ものの喩えだよ、た・と・え!」
克樹「そうか」
馨「ま、西谷がこれからどうするのかは、今の段階じゃわかんないね」
969:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 16:00:18.85 ID:D/J1TKXp0
男子12番・津村翔平(つむら・しょうへい)
水泳部。男子主流派運動部系。
明朗活発で、面倒見が良い。
970:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 16:01:33.82 ID:D/J1TKXp0
大東亜総合大学の後ろには、山がどっしりと構えている。
決して大きなものではないが(せいぜい標高300mほどだろう)、正面から見たキャンパスと、その奥の緑の覆い茂る山とのセットは、見る者を多少なりと感動させる。
裏山そのものはプログラムのエリア外だが、その入り口はエリア内だ。
地図の左上、A=01エリアからA=03エリアまでがそれにあたる。
その中のA=03エリアに須藤大和(男子7番)と玖珂喬子(女子9番)はいた。
971:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/08/06(火) 16:03:20.89 ID:D/J1TKXp0
喬子を見たが、表立って変化はなかった。
大和の気持ちを汲んで、見せなかったのだろうか。
おそらくそうだろう、喬子は――俺の彼女は、そういう子だ。
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