過去ログ - エルフ「私は死にたい」旅人「俺は生きたい」
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1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/12(日) 03:20:05.46 ID:4XvL6raG0
魔物「こいつ、エルフの子どもじゃねーか」

エルフ「…………」

魔物「何処で仕入れて来た。ガキのくせして綺麗な顔してんなぁー」

奴隷商「オイ 触るなら金を出してからにしてくれよ。大事な商品だ」

魔物「ケチ言ってんじゃねーよ。どうせ こいつを買えるほど金持ってる奴なんてこの辺にゃいやしねーよ」

奴隷商「金が無くても良質な肉とか飲み水があるだろ」

奴隷商「最も、この『砂海』のど真ん中でわざわざ奴隷程度と蓄えを交換する奴もいないだろうがな」

魔物「何だよ? 最初から売る気ないんじゃないか。いつから見世物小屋になったんだよ」

奴隷商「見世物小屋……そうねぇ、エルフなんてこのご時世じゃ珍しいしねぇ」

奴隷商「見物料 5分で水3日分。ほれ、寄越しな」

魔物「はぁ? ふざけんな……が、偶然 今酒を持ち合わせてる」

魔物「ちょっぴり舐めさせてやるから このガキを一晩俺に貸してくれ」

奴隷商「舐めさせるぅーーー? 出直せ出直せ! お前じゃ話になんないよ」

魔物「お客様は丁寧に扱えって教わらなかったかぁ〜〜〜あぁッ!?」ガシッ

奴隷商「ゴブリン如きが触るんじゃねぇ!」

エルフ「…………」



この世界は、既に滅亡へ向かい始めている

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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/12(日) 03:21:21.50 ID:4XvL6raG0
かつて、この世界では 人間と魔物が 互いの縄張りを奪い合う争いが起きていた


人間も魔物も、自らを善とし 相手を悪と考え、数百年もの間分かり合えることもなく 敵を切り裂き、焼き殺し続けたのだ

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/12(日) 03:22:08.83 ID:4XvL6raG0
目の前に現れたその男は、所々を錆びつかせたみすぼらしい鎧を身に付けていた

飾りであろう肩についた角は折れていて、そこに古ぼけたマントを引っ掛けて鎧の上からさらに身を包む

恐らくはこの姿で砂海を越えてきたのだろう。足やマントに少し砂がかかっているのだ
以下略



4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/12(日) 03:23:17.65 ID:4XvL6raG0
奴隷商「こいつは中々手に入らない妖精族の花、エルフよぉ。売るのは構わん」

奴隷商「しかし、それなりに値は張るが―――」

旅人「金はある。そちらが必要な分だけ出そう」
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:24:33.90 ID:4XvL6raG0
旅人「悪いが そちらが期待しているような物はこれ以上持っていない」

魔物「ウソつくこたねーよ。あ、でももしかしてこの街に来る途中で全部切らした?」

旅人「いや……」
以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:25:20.81 ID:4XvL6raG0
奴隷商「はぁはぁ……この……くそガキッ!!」

奴隷商「今までこんな反抗的な事しなかったくせに……調子に乗りやがって」

エルフ「う、うぅ…………ばーか……」
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:26:14.39 ID:4XvL6raG0
旅人「…………」

エルフ「…………っ〜!」


以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:27:03.36 ID:4XvL6raG0
旅人「…………」

エルフ「…………」


以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:27:43.37 ID:4XvL6raG0
旅人「…………」

エルフ「待って下さいってば!! そ、そんな筈ありません!!」

エルフ「食料も水も もう切らしているんでしょう? なら、あのお金で」
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:28:44.07 ID:4XvL6raG0
エルフ「はぁ…はぁ…………あっ」


慣れない砂海の移動は非常に堪える。ここまで何度転んでしまったことだろうか

以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:29:51.29 ID:4XvL6raG0
エルフ「あの……待ってくれますか。少し足を痛めてて」

エルフ「少し休憩したら すぐに治るから」

旅人「…………」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:30:44.76 ID:4XvL6raG0
エルフ「ありがとうございました。自由にしてもらった上に、水……も!頂けたなんて」

エルフ「……それにしても、魔物の中でも同族を食べる人もいるって聞いたけど本当だったんですね」

旅人「元々俺が使うものではなかったんだ。気にするな」
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:31:44.21 ID:4XvL6raG0
エルフ「人間、なんですか? ……でも人間はみんな滅びたって」

旅人「らしいな。よくは知らん」

エルフ「あの……あなたの言ってることがよくわかりません……」
以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:34:31.97 ID:4XvL6raG0
エルフ「それじゃあ……歌をうたわせて頂いても」

旅人「…………」


以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/12(日) 03:38:27.81 ID:4XvL6raG0
今日はここまで
こんな設定の物語にずっと憧れててつい書いてみちゃった。にしても俺の地の文酷いもんだ


16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage ]
2013/05/12(日) 04:21:40.30 ID:XrpM0HIKo
面白そう、支援


17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/12(日) 04:42:48.89 ID:52ErxWwS0
このエルフ元気いいな
いいコンビになりそう


18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/12(日) 06:53:30.60 ID:DVinzaMU0

エルフちゃん可愛いよ
期待してる


19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/12(日) 14:54:59.94 ID:bpM42rSto
面白い
…だからエタらないでね


20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/12(日) 17:17:05.76 ID:DVinzaMU0

文明のレベルってどのくらいですか?

中世? それとも現代?


21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/13(月) 03:36:19.10 ID:iQngikaH0
抑えようもない突発的な衝動に駆られ 彼へ向かって水筒を投げてしまった

たしかに歌ってもといいかと聞いた。だが、上げるだけ上げといて「いらん」はないだろう


以下略



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