過去ログ - 少女「雨が止んだなら」
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154:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:23:06.93 ID:Mlv00GWXo

 シラユキに視線をやると、彼女はわたしから目を逸らした。

「シラユキ?」

以下略



155:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:24:28.80 ID:Mlv00GWXo

 わたしは問い詰めようとして、彼の名前を知らないことに気付いた。
 相手のことを知るのは対話の一歩目だ。何かの本に、それらしいことが書いてあった。
 名前は相手の情報の中でも、もっとも基本的なものだ。

以下略



156:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:24:55.24 ID:Mlv00GWXo

「そうだな。一度、お兄ちゃんって呼ばれてみたかった。それでどうだ?」

「わたしはあなたの妹じゃない」とわたしは言った。

以下略



157:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:25:22.84 ID:Mlv00GWXo

「あの――」

 何かを言いかけた彼女を、

以下略



158:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:26:54.12 ID:Mlv00GWXo

「アヤメ」
 
 と、それが当たり前のことかのように、彼はその名前でわたしを呼んだ。

以下略



159:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:27:21.44 ID:Mlv00GWXo

「ちょっと待って」

「同じ屋敷で暮らすんだ。仲良くしよう、アヤメ」

以下略



160:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:29:26.95 ID:Mlv00GWXo

 彼の表情はあくまで真剣だった。
 わたしは強く混乱しながら、自分がどうしてこんなにも混乱しているのかについて考えていた。

 いいじゃないか呼び方くらい。好きに呼ばせてあげればいいんだ。名前なんてなんだっていい。
以下略



161:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:30:59.42 ID:Mlv00GWXo

 それから彼女はわたしの方を見る。静かな視線だった。

「嫌なのはわかります。ですけど、彼をここから追い出すわけにはいかないんです。
 仮に、あなたがここにいなかったとしても、わたしは彼をここに滞在させると思います。
以下略



162:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/27(月) 07:31:33.21 ID:Mlv00GWXo
つづく


163:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/27(月) 15:52:56.91 ID:7rQR/2WAO
乙です。

続きが気になります。



164:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/27(月) 17:38:00.04 ID:h2PFvf5DO
お疲れ様です。
この雰囲気がたまらない。


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