233:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/01(土) 07:30:59.77 ID:/fB9gmmfo
痛みは思っていたよりも小さかったけれど、わたしはその思考を頭からすぐに追い出した。
そうするとすぐに気分が落ち着いてきた。自分の心臓の鼓動すら、なくなった気がした。
いいんだ。これでいい。
234:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/01(土) 07:31:26.37 ID:/fB9gmmfo
◇
扉を開けたのはツキだった。
235:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/01(土) 07:32:07.55 ID:/fB9gmmfo
ツキはなかなか口を開かなかった。
こちらから何かを訊ねるべきなんだろうか?
なんだかひどく体が重い。起きているのが億劫だった。
236:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/01(土) 07:32:37.06 ID:/fB9gmmfo
やがて彼は、何かを確かめようとするみたいに口を開いた。
「どうしてそんなことを言う?」
237:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/01(土) 07:33:06.30 ID:/fB9gmmfo
「そういえば、あなたは以前、シラユキの食事を口にするのをためらっていた気がしたけど」
「……ああ」
238:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/01(土) 07:33:35.77 ID:/fB9gmmfo
「シラユキのことを、ここに来る前から知っていたの?」
彼は頷いた。
239:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/01(土) 07:34:06.03 ID:/fB9gmmfo
急に心細くなって、泣きたいような気持ちになった。
でもきっと、わたしが泣けばツキは困ってしまう。
そう思うのは、傲慢ではないと思う。
240:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/01(土) 07:34:34.04 ID:/fB9gmmfo
「出ていってほしいか?」
そう訊かれて、分からなくなった。
わたしはツキにいてほしいのか、それともいなくなってほしいのか。
241:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/01(土) 07:35:56.51 ID:/fB9gmmfo
◇
いつものように、夢を見た。いつもとは、様子が違った。
242:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/01(土) 07:36:25.21 ID:/fB9gmmfo
つづく
243:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/01(土) 09:01:57.08 ID:0palUIxjO
乙
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