258:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/02(日) 07:53:03.58 ID:SM8Tf5+AO
乙乙!
物語も佳境に!……入ったのか入らないのか。
ただ雨が降り続く。
259:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/02(日) 09:34:23.30 ID:JfSyiqI+o
ツキに対する心境に大分変化があったな
260:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/02(日) 16:35:05.18 ID:owLe/pQDO
巷に雨の降る如く、我が心にも、雨ぞ降る
ヴェルレーヌの詩だったかな…
261:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/02(日) 20:53:03.50 ID:u6kCd0WAO
乙。
262:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/03(月) 07:33:19.10 ID:7IYKPM3ao
◇
屋敷に戻るとき、何か奇妙な感じがした。
なんだか、物々しいような雰囲気を感じたのだ。
263:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/03(月) 07:34:04.33 ID:7IYKPM3ao
話し声は、雨の音に途切れてろくに聞こえなかった。
それなのに、シラユキではない方の声は、ひどく冷たく、無機的に聞こえる。
なぜかは知らない。
264:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/03(月) 07:34:51.22 ID:7IYKPM3ao
シラユキと話をしていた誰かは、やがて丘の下へと向かう道を歩いていった。
わたしはその場で少しのあいだ空を見ていた。
雨は降り続いている。灰色の雲と白っぽい太陽。生き物の気配のしない森の中。
265:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/03(月) 07:36:27.68 ID:7IYKPM3ao
◇
しばらく経ったあとだというのに、わたしがふたたび屋敷に向かったとき、シラユキはまだそこに立っていた。
まるで待ち構えるみたいに。
266:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/03(月) 07:36:59.86 ID:7IYKPM3ao
「話があるんですよね?」
「うん。シラユキもでしょう?」
267:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/03(月) 07:37:37.78 ID:7IYKPM3ao
薄いクリーム色をした、細い髪。まんまるの、鳶色の瞳。
淡く滲んだような森の中に、彼女の気配は溶け込むようにうつろだった。
どこから話せばいいんだろう。思い浮かんだこと、思い出したこと、思いついたこと。
268:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/03(月) 07:39:22.42 ID:7IYKPM3ao
「わたしは、ここじゃない世界に生きていたんだよね?」
シラユキは答えなかった。雨の音が、かすかに強まった気がした。
633Res/436.26 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。