31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/19(日) 10:07:12.80 ID:6wN2+WcTo
つづく
32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/05/19(日) 11:23:15.84 ID:b05PfY/AO
乙。雰囲気いいね
33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/05/19(日) 17:11:07.80 ID:B8pil6sAO
続けてください
34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:19:36.63 ID:kVieGjdco
◇
目が覚めたとき、シラユキの姿は既になかった。
起き抜けの気怠い気分のまま、窓の外から変わらず聞こえる雨の音に、しばらく耳を傾ける。
35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:20:03.91 ID:kVieGjdco
自分の部屋に戻ると、やはりいつもとは何かが違う気がする。
何が、違うんだろう?
窓や扉の形が変わっていたわけでもない。
36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:21:12.82 ID:kVieGjdco
本の冊数は三冊だった。わざわざ数え直さなくても、見ただけで分かる。
念のため、一冊一冊、しっかりと手で確認してみた。三冊だ。
思わず机の周りを見回す。枕元も床も、全部。
37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:21:43.84 ID:kVieGjdco
◇
朝食をとったあと、自室に戻って本を読もうとしたが、気分が乗らなかった。
毎日、同じことの繰り返し。何も変わったことは起こらない。
38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:22:31.45 ID:kVieGjdco
わたしは泣き出したい気持ちになる。どうして、雷が鳴ったりするんだろう。
いままでは、そんなことは一度もなかったのに。
おそろしくなって、わたしは部屋を出た。シラユキはまだ朝食の片付けをしているはずだ。
39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:23:30.22 ID:kVieGjdco
わたしは階段の半ばに座り込んで、その声が止むのを待った。
まるで影がささやきあっているような声だった。上手に聞き取れない。聞き取りたくもなかった。
雷がまた響く。わたしは瞼を閉じてぎゅっと耐える。いったい何が起こってるんだろう?
40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:24:15.40 ID:kVieGjdco
「……誰かいるの?」
声は、自分でも分かるほど震えていた。辺りを見回してみても誰もいない。階段の上にも、踊り場にも。
じゃあ、どうして、声が聞こえたりする?
41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/05/20(月) 06:24:42.11 ID:kVieGjdco
声を掛けると、彼女の身体はびくりと震えた。
「どうしたの?」
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