341:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/07(金) 22:45:38.10 ID:rbT50rwAO
サイレントヒルのようになってきた
342:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/08(土) 00:36:05.05 ID:jvgBCplAO
乙です
343:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:16:18.64 ID:Onzl2ZvFo
◇
森の空気はいつにもまして重苦しかった。
今朝がた歩いた場所と、地続きにあるのだとは、ちょっと信じられないくらいだ。
344:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:17:22.18 ID:Onzl2ZvFo
わたしはとにかく歩き出すことにした。
ツキを探さなければいけない。
見つけられなかったときや、既にツキが下界の人々に捕まっているときのことは考えないことにした。
345:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:18:10.30 ID:Onzl2ZvFo
雨の音が、不意に弱まるのを感じた。
空を見上げても、雨が止む気配はない。単に音が弱まっただけだ。
それなのに、この感覚はなんなのだろう。
346:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:19:11.77 ID:Onzl2ZvFo
どうにかしてツキと連絡が取れたらいいのだけれど、手段はない。
少し躊躇ったけれど、彼の名前を呼んでみることにした。
「ツキ」
347:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:19:46.76 ID:Onzl2ZvFo
わたしは一度立ち止まって、後ろを振り返った。
今のところまっすぐ進んできたつもりだけれど、迷わない保証はない。
人を探しに来て自分が遭難していたんじゃ、冗談にもならない。
348:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:21:02.78 ID:Onzl2ZvFo
しばらく歩き回ってみても、ほとんど何も見つからなかった。
ただ木々や草花が生い茂っているだけだ。足場は悪く、草の上の露が何度も足を濡らした。
樹木が枝を伸ばしているせいで、ここからは太陽がろくに見えなかった。
349:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:21:48.42 ID:Onzl2ZvFo
ふと、何かが草を掻き分けるような音が聞こえた。
咄嗟のことに身が竦む。音は近付いてきていた。
心臓がどくりと跳ねる。
350:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/08(土) 06:22:50.81 ID:Onzl2ZvFo
猫の姿は見るからにシラユキに似ていた。
雨と土に汚れ黒ずんではいたけれど、毛並みは薄くクリーム色がかっていた。
瞳の色は左右どちらも鳶色だった。
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