384:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/10(月) 06:01:11.62 ID:eaBLS+OVo
わたしは、暗闇を歩くことにした。
時間の感覚が曖昧で思い出せないけど、来るときは相当な距離を歩いてきた気がする。
足の筋肉だって、だいぶ疲れていた。
385:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/10(月) 06:02:37.92 ID:eaBLS+OVo
案の定、額縁の感触が現れたのはだいぶ経ってからだった。
わたしはそこでようやく溜め息をつく。
ここからさらに歩かなければならないのだ。
386:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/10(月) 06:03:08.39 ID:eaBLS+OVo
つづく
387:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/10(月) 06:50:50.47 ID:i/CJBLv4o
乙
388:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/06/10(月) 22:52:02.61 ID:BdUiwpZAO
乙!
389:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/11(火) 07:55:20.53 ID:CqJ5WJUIo
◇
何かがおかしいな、と思い始めたのは、額縁の感触がなくなって、しばらく経ってからだった。
390:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/11(火) 07:56:40.17 ID:CqJ5WJUIo
わたしはほっとした。
扉を開けた先には、ついさっき見たのと同じままの景色があった。
机の上に並べられたティーカップ。壁に掛けられた絵画。
391:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/11(火) 07:57:23.19 ID:CqJ5WJUIo
振り返ると、炎に照らされたわたしの影が、壁に大きく映し出される。
掛けられた絵画の様子は変わらない。少女の顔がズタズタに裂かれている。
誰が裂いたんだろう。
392:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/11(火) 07:58:18.40 ID:CqJ5WJUIo
この部屋がただここにあるだけなら、わたしは何も考えずに済んだ。
わたしが暮らしている屋敷についてだって、詳しいことは分からないのだ。
ただ、そういうふうに出来上がってしまったものなのだろうと、シラユキの話を聞いてからは考えていた。
393:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/11(火) 08:00:25.70 ID:CqJ5WJUIo
火をつけた人物は、いったいどこにいるんだろう。
いや、そもそも、その人は何者なんだろう。
少なくとも、下界の人間ではないだろう。
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