過去ログ - 響「National Holiday」
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B&
◆eH3vmZbPPo
2013/07/01(月) 20:15:12.63 ID:eKVRquV80
前回の反省を生かして。
このssはB'zのNational Holidayを元にしています。
読む前に聞いていただけると少しは楽しめるかもしれません。
「B'z National Holiday」
www.youtube.com
SSWiki :
ss.vip2ch.com
2
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/07/01(月) 20:17:07.09 ID:eKVRquV80
……柔らかな感触が唇に触れた。
3
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2013/07/01(月) 20:17:37.09 ID:eKVRquV80
締め忘れていた窓から朝日が溢れ出し、夏が終わったことを告げる風が薄いカーテンを揺らす。
薄ぼんやりとした頭に光と風が通り過ぎる。
胎児のように丸まっていた体を軽く伸ばし、枕元の時計を見る。時計の短針は頭を右に垂れていた。
以下略
4
:
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2013/07/01(月) 20:18:11.36 ID:eKVRquV80
無数の白線。スタートライン。いつの間にか自分はトラックに居た。
赤みを帯びた硬土で固められた地面は限りなく広がっている。
そのトラックには自分の他にも銃声の音を今か今かと待つ競争者が並んでいた。
以下略
5
:
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2013/07/01(月) 20:18:40.17 ID:eKVRquV80
「ちょっとプロデューサー、もう朝ですよ!
まったくソファーで寝るなんて美希じゃないんですから」
「ま、まあまあ律子さん。
以下略
6
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2013/07/01(月) 20:19:12.87 ID:eKVRquV80
競争者を出し抜く。出し抜かれてはいけない。
体勢を崩した奴らから距離を取るためにまた足に力を入れる。
瞬間。足が動かなくなった。
以下略
7
:
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2013/07/01(月) 20:19:50.46 ID:eKVRquV80
「朝練にみんな来る前にシャキっとしてくださいね?」
「……うん、いい! 寝癖のプロデューサーさんもいい!」
以下略
8
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2013/07/01(月) 20:20:18.30 ID:eKVRquV80
体中を流れていた血液が鉛に変わる。関節が錆付いたように動かなくなる。肺が焦げる匂いがする。
踏みしめていた硬土は泥沼になっていた。
9
:
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2013/07/01(月) 20:21:02.37 ID:eKVRquV80
「あれ、プ、プロデューサーさん?! 大丈夫ですか!!」
「! プロデューサー!!」
以下略
10
:
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2013/07/01(月) 20:21:34.84 ID:eKVRquV80
目の前の風景が何もないことに気づく。
目指していたゴールは無くなり、暗闇が口を開けて待っていた。
11
:
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2013/07/01(月) 20:22:13.19 ID:eKVRquV80
「り、律子さん! どどどどうしやおう!!」
「……小鳥さん! 救急車呼んでください! 終わったら社長に連絡! 朝練は中止!
それから、それから……スケジュールの確認も!」
以下略
12
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2013/07/01(月) 20:22:46.68 ID:eKVRquV80
おい、俺の前を走るな。
13
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2013/07/01(月) 20:23:19.87 ID:eKVRquV80
「…………彼女達には彼が休暇を取ったと伝えよう。」
「活動に支障を出さないため、ですか」
以下略
14
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2013/07/01(月) 20:23:59.16 ID:eKVRquV80
P「……そっか自分で止めたんだ」
昨日時計の電池を抜いていたことを思い出す。なので今の時刻を知るには携帯を取り出すしかなかった。
液晶を確認しようと思い、止める。手が携帯を持つことを拒んだ。
以下略
15
:
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2013/07/01(月) 20:24:37.12 ID:eKVRquV80
アイドル達のスケジュールを見ていると、響が丸一日オフであることに気づく。
最近のスケジュールからするとそれは珍しいことだった。
響は何をして今日という日を過ごすのだろう。彼女のことだから家族の餌を買い出しに出かけるのかもしれない。
以下略
16
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2013/07/01(月) 20:25:13.97 ID:eKVRquV80
響「みんなー! お昼だぞー!」
声をかけるとみんなが集まってくる。
愛情をこめて作ったお昼の山が少なくなっていくのを眺めていると嬉しい気持ちになる。
以下略
17
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2013/07/01(月) 20:25:56.40 ID:eKVRquV80
おやつ抜きに不満のある二人が近寄ってくる。
ちっちゃい首元とふわふわの背中をかいてあげる。
お昼を食べ終わったみんなも集まってくる。シマ男はもう眠そうでうとうとしている。自分もベッドの縁に体を預けて目をつぶる。
以下略
18
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2013/07/01(月) 20:26:38.38 ID:eKVRquV80
ピーンポーン
響「は、はい! 我那覇響起きてます!! ……あれ?」
以下略
19
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2013/07/01(月) 20:27:27.04 ID:eKVRquV80
P「よっ」
元気よく開け放たれた玄関扉から夏の太陽のような笑顔が弾ける。
笑顔からの驚きが訝しみに変わり、最終的にそれらをごちゃ混ぜにしたような顔が張り付く。
以下略
20
:
1の名前がおかしなことに。ビーズって入れたからかな?
2013/07/01(月) 20:28:32.31 ID:eKVRquV80
フローリングの床から直に木の温度が伝わる。
その規則正しい直線に今朝のトラックを思い出す。沈むはずなどないのに足を踏み出すのを躊躇ってしまう。
立ち止まっているといぬ美に袖を引かれる。されるがままでいると響の自室に辿り着く。
以下略
21
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2013/07/01(月) 20:29:22.26 ID:eKVRquV80
ドアが開く。
お盆を片手で持っている様子が様になっている。
響「ってあー! なに寝てるのプロデューサー! クッションに座ってって言ったでしょ!」
以下略
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