205: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/09/14(土) 04:16:16.61 ID:rrrgeDjMo
『そう、かもしれないですね。あの社長がいたからこそ、今私はここに居ます。でも、あの社長に私は何も返せてない気がして……』
「大丈夫よ、Pさん」
私の言葉を遮るように、千秋さんはそんな言葉を私に掛ける。
206: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/09/14(土) 04:16:51.48 ID:rrrgeDjMo
『あの……。千秋さん?』
「……エスコート、してくださるかしら、”プロデューサー”?」
少し意地悪そうな微笑を添えて、彼女が言った。そして、私の方へと手を差し出してくる。純白の手袋に包まれた白い肌は、見ていると思わず引き込まれそうになる。
207: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/09/14(土) 04:17:22.79 ID:rrrgeDjMo
『……いつか』
ゆっくりと私は立ち上がり、彼女の目を見る。彼女の茶色がかった瞳が、微かに揺れる。
『千秋さんがトップアイドルになった時は、お約束します。その時はきっと』
208: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/09/14(土) 04:17:55.76 ID:rrrgeDjMo
「ふふ、今からお金を貯め始めても、遅いかもしれないわよ?」
千秋さんは、私の手を握ったまま、そういって笑う。
その言葉の意味を、私が理解できないでいると、少し不満顔になる彼女は、ほんの少し顔を赤らめて、
209: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/09/14(土) 04:19:43.56 ID:rrrgeDjMo
『行きましょう、千秋さん。トップアイドルに』
私のその言葉に、千秋さんは笑顔で応えてくれる。
「ええ、行きましょう、Pさん。トップアイドルに」
210: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/09/14(土) 04:20:48.28 ID:rrrgeDjMo
『千秋、さん?』
「……大丈夫よ、心配しないで。勇気は、貰ったわ」
千秋さんは、顔を上げる。そして、少し笑った。
211: ◆m03zzdT6fs[saga]
2013/09/14(土) 04:24:08.86 ID:rrrgeDjMo
今回の更新でこの作品は終了です。
予定よりもやや冗長になりましたが、無事終了できて良かったと思います。
長い間お付き合いいただき、誠に有難うございました。
また登校することもあるかと思いますので、その時はまた宜しくお願い致します。
このスレはHTML化の依頼を出しておきます。お世話になりました。
212:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/14(土) 09:33:34.40 ID:JnTr69j4o
乙でした!良い物読ませて頂きました!
213:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/14(土) 09:56:36.50 ID:QA4Bsne70
乙乙乙
214:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/14(土) 10:10:55.10 ID:RMQ8SDYDo
すげー面白かった!
215:以下、新鯖からお送りいたします[sage]
2013/09/14(土) 12:48:05.50 ID:K44IoSBro
乙!
いやぁ、よみごたえがあったよ
前のみたいな、後日談も期待していいかな?
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