105:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/28(日) 20:42:31.27 ID:rx+TYTNro
 ジャン「っざけんなよクソ!」 
  
 ジャンは大声で悪態をつき、扉を思い切り殴った。 
 その音に反応し、部屋の奥からミーナが慌てて声をかける。 
  
106:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/28(日) 20:47:39.39 ID:rx+TYTNro
 ……が、どうもそういうわけにはいかないらしい。 
 部屋の奥の方から何か聞こえる。 
 何かがこちらに這いよるような音と、そして声がジャンの耳に届いた。 
  
 ミーナ「ジャン……どこ? ね、ねぇ、そっちに居るんだよね……?」 
107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/28(日) 20:53:25.26 ID:rx+TYTNro
 ジャン「オイ、大体どの辺に居るんだ」 
  
 ミーナ「こ、ここだよ。座ってる……」 
  
 ジャン「座ってんのか……どこだ、もうすぐのはずなんだが……」 
108:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/28(日) 20:59:14.91 ID:rx+TYTNro
 ミーナの位置を確認し、ジャンは恐らくミーナの隣と思われる位置に壁を背にして座り込む。 
  
 ミーナ「これから……どうしたら良いのかな」 
  
 ジャン「誰かが来るまで待つしかねぇだろ。最悪、明日の朝までな」 
109:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/28(日) 21:03:43.56 ID:rx+TYTNro
 ジャン「…………」 
  
 ミーナ「…………」 
  
 ジャン「…………」 
110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/28(日) 21:09:25.23 ID:rx+TYTNro
 ・ 
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 沈黙が2人を包んでからどれくらい経っただろうか。 
 もうそれなりに遅い時間のはずだが、まだ誰かが探しに来る気配はない。 
111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/28(日) 21:16:23.89 ID:rx+TYTNro
 しかし何故反応がないのか。 
 ジャンの姿を目で確認できないかと、ミーナはジャンの居る方向に少し顔を近付けて目をこらす。 
 が、やはり真っ暗で何も見えない。 
 ただ、目では何の情報も得られなかった代わりに耳でジャンの状態を知ることができた。 
 深く長い呼吸音。 
112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/28(日) 21:23:04.11 ID:rx+TYTNro
 ・ 
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 ジャン「……ん……?」 
  
113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/28(日) 21:29:18.73 ID:rx+TYTNro
 心なしかミーナの声が遠い。 
 イヤ、恐らく実際に距離が離れている。 
  
 ジャン「オイ、どうしたミーナ。何かあったのか?」 
  
114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/07/28(日) 21:36:22.61 ID:rx+TYTNro
 ……何故ジャンは、ミーナの制止を聞かなかったのか。 
 ミーナのことを心配していたのか。 
 彼女に問題があっては自分の責任だと思っていたのか。 
 状況に混乱していたのか。 
 それとも大宇宙の意志か。 
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