過去ログ - 八幡「だから…………さよならだ、由比ヶ浜結衣」
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787: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 22:34:41.23 ID:uMgeVN9Q0
「比企谷くんは…………私のこと、好き?」

懇願するような彼女の声色に、胸の内が波立つような感覚に襲われる。しかし、その質問に対する答えはもう決まって

いた。俺は、雪ノ下の横顔に向かってこう告げる。
以下略



788: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 22:38:38.60 ID:uMgeVN9Q0
足音が止まり、部屋のドアがバタンと閉められる音がした後は、しばらく何も聞こえなくなった。

何度か、部屋に様子を見に行こうかとも思ったが、さっきの彼女との会話を思い出してその気持ちを胸の内にしまう。

俺はただソファに座ったまま、窓の外を眺めて時が過ぎ去るのを待つほかはなかった。
以下略



789: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 22:42:07.26 ID:uMgeVN9Q0
雪ノ下はそう答えると、少し毒のある笑顔でこちらを見つめてきた。その目は「大丈夫でないのはお前のせいだ」と

言わんばかりで俺が返す言葉に窮していると、彼女はいったんこちらから視線を外す。

「大丈夫よ、私は。さっきあなたが放っておいてくれたおかげで。これで私はあなたにこれ以上の好意を持たずに済んだ
以下略



790: ◆9po.At9326[sage]
2013/10/12(土) 22:44:34.43 ID:GPX0XxTC0
このスレ見てると、ゲス幡スレ書き始めた自分が恥ずかしいわ


791: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 22:45:44.90 ID:uMgeVN9Q0
俺が二度目にした肯定の返事は、少し声がうわずった。嘘を言ったわけではないのだが、うまくいくとは思えないのは

別に相手が雪ノ下だからという理由ではない。どちらかというと俺の方に問題がある。だから、誰であっても似たような

返事にならざるをえないのだろう。それこそ、今週末に会う予定になっている人に対してでさえ。そんなことを考えて
以下略



792: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 22:49:10.68 ID:uMgeVN9Q0
不毛なことだとは思いつつも、俺と雪ノ下は過去の可能性について話を続けていた。まぁ、仕方ないさ。“今”は“過去”の

積み重ねによってつくられているのだから。“未来”のために、前に進むために、人が何かを諦めたり納得したりする必要

に迫られることはさして珍しい話でもない。そのためにはこういう行為も時には必要なのだろう。“諦める”ことに慣れて
以下略



793: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 22:53:07.26 ID:uMgeVN9Q0
思わず彼女の方を見ると、少し下を向いて頬をほんのりと染めていた。いや、その様子は可愛いんだけど何故急にそんな

話題に……?話題を転換するにしても雪ノ下らしくないような。…………そういう考え方はなるべくしないようにして

いるつもりなんだけどな。やっぱりどこかで俺は彼女に何かしらの幻想を見ずにはいられないのだろうか。これから答え
以下略



794: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 22:57:14.58 ID:uMgeVN9Q0
「ええと……雪ノ下さんが俺のどこを好きになったのか…………教えてください」

改めて俺がした質問に、彼女はうつむき加減で唇をかすかに動かしてこうつぶやく。


以下略



795: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 23:01:49.77 ID:uMgeVN9Q0
今回はここまでです。ちょっと>>786に章番号を入れ忘れたのでつけたレスを次に入れておきます
次回は火・水を目途に


796: ◆QiIiNKb9jA[saga]
2013/10/12(土) 23:03:08.34 ID:uMgeVN9Q0
>>786

L雪ノ下雪乃が見つめる先にあるものとは。


以下略



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