3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/24(土) 19:18:45.13 ID:9gYYSLduo
  
  と、その時頬に冷たい何かが触れた。 
  僕は反射的に空を見上げる。 
  その額にまた小さなしずくが落ちた。雨だ。 
  
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/24(土) 19:19:33.28 ID:9gYYSLduo
  
  線の細い少女だった。 
  整った顔立ちだが目つきは冷たく、そのせいで無愛想な印象を受ける。 
  黒い長髪が薄暗がりでもかすかに艶を放っていて、その光に思わず見とれる。 
  
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/24(土) 19:20:14.06 ID:9gYYSLduo
  
 「部屋一つ」 
  狭いフロントに立つ男に彼女は告げた。 
  鍵を受け取りすぐ脇のエレベーターに向かう。 
  中に入る彼女をぼーっと見ていると、エレベータードアを開けたままこちらをじっと見返してきた。 
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/24(土) 19:21:05.18 ID:9gYYSLduo
  
  三階にある部屋の鍵を開けると彼女は中に入っていった。 
  ドアはあけ放したままなので、やっぱり僕にも入れということだろう。 
  恐る恐る中に入ってドアを閉めた。 
  
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/24(土) 19:21:36.34 ID:9gYYSLduo
  
 …… 
  
  それが彼女との出会いだった。 
  
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/24(土) 19:23:07.13 ID:9gYYSLduo
 ふとホラーやコメディ以外の吸血鬼物を書こうと思ったので立てました 
 続きます 
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/24(土) 20:22:11.22 ID:sypK38Bho
 ほう、なかなかいい雰囲気 
 期待 
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/24(土) 23:04:39.44 ID:9QvcK/roo
 乙乙! 
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2013/08/25(日) 14:07:05.51 ID:H5xsxe7ro
 最初に書くのを忘れてましたがエロ要素あるのでご注意を 
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/25(日) 14:08:23.34 ID:H5xsxe7ro
  
 …… 
  
  浴室を出た僕はソファーに座っている彼女に声をかけた。 
 「上がったよ」 
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/08/25(日) 14:09:08.85 ID:H5xsxe7ro
  
  白状するのはとんでもなく嫌だけど、僕は女の子に触れたことがない。 
  いや、あるにはあるか。幼稚園だか小学校だかの催し物で手をつないだことぐらいなら。 
  それ以外はない。自信を持って皆無と言える。 
  とても悲しい自信だけれど、それが事実だ。 
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