過去ログ - 泉「それでも、私は」
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32: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 14:50:10.11 ID:Srb3bFtoo
静かに病室に入る。
いつの間にか来ていたおじさんと、
担当医の先生だけが中に居た。

その真ん中に、呆けた顔の、清水谷先輩。
以下略



33: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 14:50:58.40 ID:Srb3bFtoo

全生活史健忘。

いわゆる、記憶喪失、らしい。
色々と段階はあるのだけれど、
以下略



34: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 14:54:03.14 ID:Srb3bFtoo
病室に戻った。
親御さんは出ているようで、
清水谷先輩は視線を窓からこちらに向けた。

「………えっと、先生に、話聞きました?」
以下略



35: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 15:02:29.07 ID:Srb3bFtoo
「……竜華」

園城寺先輩の喉の奥から掠れ出た声。
小さな声だったけど、先輩にはちゃんと届いたようで。

以下略



36: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 15:03:11.46 ID:Srb3bFtoo
帰り道。
というか、病院を出て、すぐ。

「泉………泉…!」

以下略



37: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 15:07:12.44 ID:Srb3bFtoo
「もうっ、ウチ…どうすれば……っ」

嗚咽の合間に、あふれ出る、園城寺先輩の声。
私は、何て、言葉をかければいいのだろうか。

以下略



38: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 15:07:45.80 ID:Srb3bFtoo
突然現れた心の声に、驚く。
凄く汚い言葉、でも確かに、私の声。

(……ちゃう、私はそんなこと思ってない)

以下略



39: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 15:08:12.21 ID:Srb3bFtoo
辛そうな顔で病院から出てきた人。
いつこちらに来たのだろう、江口先輩が立っていた。

「お前ら………」

以下略



40: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 15:11:51.32 ID:Srb3bFtoo
家について、自室のベッドに寝転ぶ。
良くわからない感情を全部出してしまおうと、一つ、ため息を吐いた。

(…園城寺先輩、ずっと泣いてはったな。)

以下略



41: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 15:12:25.45 ID:Srb3bFtoo
『清水谷先輩の思い出は、
私が会わなかった15年分まで含めて、真っ白や。
ということは、今から真っ白な先輩に色を塗ればええんや。』

……確かに。
以下略



42: ◆lQzP0htYVdWl[saga]
2013/09/13(金) 15:12:51.21 ID:Srb3bFtoo
ここまで


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