過去ログ - 安価でシークレットゲーム7
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226:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/15(金) 12:54:46.29 ID:o9K3eon50
ああ、やっぱりそうなんだ。

未来はふっと笑みを浮かべた。
生きたかったけれど、この失血ではどうにもならない。
諦めなければ何かが起こるかもしれないということをようやくさっき学んだけれど、もう諦めざるを得ない。
以下略



227:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/15(金) 12:55:18.01 ID:o9K3eon50
いきなりそんな呼び方するなんて、ずるい子。

篠宮未琴(女子特別参加者)は軍刀を地面に置き、最早虫の息である同業者・道下未来(男子十七番)を見下ろした。
右膝から先は爆発物を踏んだことにより消失し、真っ赤な池を作っている。
右手も同じ色に染めている。
以下略



228:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/15(金) 12:55:45.33 ID:o9K3eon50
未琴がもうすぐ2歳になろうかという頃、弟が生まれた。
とは言っても、2歳に満たない頃の記憶なんてはっきりしていないので、未琴が物心ついた時には、既に弟がいた、という方が正確かもしれない。
双子の弟――兄の未散、弟の未来。

『未琴はお姉ちゃんになったのよ』
以下略



229:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/15(金) 12:56:16.45 ID:o9K3eon50
尋常ではない騒ぎを察知した近所の住人に呼ばれた警官たちは、篠宮家の扉を開いた時に何を思っただろうか。
扉の向こうは、むせ返るような血の臭いと真っ赤に汚れた室内、そして倒れた家族の真ん中に全身を真っ赤に汚して包丁を手にして立ち尽くす幼い少女――まさに地獄絵図とも言える光景が広がっていた。
小学1年生の少女が家族を惨殺したという、メディアが知れば当分の間はお茶の間の話題を一色に染めかねないこの事件は、一警察官から上層部へと伝えられ、近所の住人に固く口止めをして世間に公にされることはなかった。

未琴は警察署に連れて行かれた。
以下略



230:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/15(金) 12:56:44.78 ID:o9K3eon50
この世で1番大切な弟たちを護れなかったなんて、あるはずがない。
弟たちを傷付けた人たちはやっつけたのだから。

二階堂はしゃがむと、未琴の頭にぽんっと手を置いた。

以下略



231:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/15(金) 12:57:14.15 ID:o9K3eon50
八尋幸太郎(男子十八番)は早歩きで木々の間を縫って行った。
気ばかりが急いて、息が上がる。
それでも、1分1秒でも早く辿り着きたかった。
道下未来(男子十七番)がいる場所に。

以下略



232:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/15(金) 12:57:49.73 ID:o9K3eon50
 だからもう帰ってよ、俺理由もなく誰かを殴ったりするのやめたんだよねー」

そう、これは『理由もなく暴力振るう子は嫌い』と言った前川染香(女子十六番)に認めてもらうために決めた、自分との約束。

「知るか、テメェになくても俺らにはあるっつってんだろうがッ!!!」
以下略



233:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/15(金) 12:58:53.59 ID:o9K3eon50
空から降ってきた滝川哀(担当教官)の声に、木下亘(男子特別参加者)は顔を上げ、隣で自分の肩に寄り掛かって眠りに落ちている相模夕姫(女子七番)の体を揺すって起こした。

2人はひとしきり泣いた後、そのまま仮眠を取った。
恥ずかしいことに、怪我の失血に加えずっとずっと独りで抱えてきた荷物が肩から降りたことで気が抜けた亘は酷い眠気に襲われ、立ち上がれなくなってしまった。
苦笑した夕姫が休憩を提案し、先に亘が眠った。
以下略



234:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/15(金) 13:00:22.81 ID:o9K3eon50
このクラスに入ってたった3日、一度も顔を合わせたことのない生徒が大勢いる中で、この酒井真澄(男子六番)との邂逅は最早四度目だ。
右の前髪だけが目を隠す程に伸びている特徴的な髪形も、黒髪の間から覗く銀のピアスも、銀縁の眼鏡も、その奥にあるやや垂れ下がっているのに冷たく見える瞳も、不機嫌そうに歪められた眉も、もうすっかり亘の脳裏には焼き付いている。

「そっくりそのままその言葉を返してやるよ、真澄」

以下略



235:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2013/11/15(金) 13:01:37.02 ID:o9K3eon50
二階堂悠「…あら兄様、中盤戦が終わったそうよ」

二階堂哉多「そうだね、姉様。 僕らはここまでだったね」

悠「とても無念だけれど、負けは負けね」
以下略



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