22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:46:29.57 ID:j4MC2eqco
「こんな所で、何をしているのです?」
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2013/12/01(日) 19:47:19.29 ID:j4MC2eqco
「お勤め御苦労様。目に見える範囲に魔獣はいないから、お昼休みが終わる前に戻りなさい」
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2013/12/01(日) 19:49:00.62 ID:j4MC2eqco
結局、その日、それ以上の接触は無かった。
美樹さやかが、屋上で見たことを追求してくることも、無かった。
身構えてはいたものの、ありがたくはあったかもしれない。
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:49:35.47 ID:j4MC2eqco
「僕たちの仕事だ。言われずとも行くさ」
「あら、口答えなんて生意気ね」
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2013/12/01(日) 19:50:44.28 ID:j4MC2eqco
降り立った場所、あの子が暮らす家の屋根の上で、私は周りを一瞥する。
半分ほど落ちた陽が、木々や家の影を長く伸ばして、世界を黄金色と黒の二色に染め上げていた。
その中に混じる、白色の異物。
27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:51:30.33 ID:j4MC2eqco
ひとしきり暴れ終えると、日は完全に暮れてしまっていた。
風は無く、音も無く寝静まった見滝原の街を駆けて、帰るべき場所へと帰っていく。
楽しい時間は終わり。
また明日と、小さく言い残して。
28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:52:05.83 ID:j4MC2eqco
「遅かったじゃん」
「待っていてくれたのかしら。奇妙なこともあるものね」
29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:52:34.62 ID:j4MC2eqco
私の定位置で立ちぼうける彼女の表情は見えない。
質問を受けた私は思わず思考に耽る。
そういえば、その関連性なんて、考えたこともなかったけど。
30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:53:05.75 ID:j4MC2eqco
「生みの親」
31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/01(日) 19:53:50.92 ID:j4MC2eqco
「まあ、これくらいでいいわ」
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2013/12/01(日) 19:54:26.94 ID:j4MC2eqco
絞り出された言葉に感じられるのは、戸惑いと怒り。
握られた腕に力が込められるのを感じ、それをあえて振り解かずに顔を見下ろす。
視線に、不思議と敵意は感じられない。
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