過去ログ - 対木もこ「私と荒川憩のカレーうどん戦争」
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88: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:13:59.93 ID:1dwOiOSUo

 こいつが教室に来ていなければ私は今日は購買で済ませるつもりだったし、仮に食堂に行っていたとしても、もっと早く食べ終わっていた。
 お前が床に座り込んだり何だりしたせいで私が食べ終わるのが遅くなって、そのせいで廊下で委員長に会ったわけだ。

 よって、あのカレーうどんを奢った時点でチャラだ。喉が渇いたなら自分で買え。
以下略



89: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:14:43.28 ID:1dwOiOSUo

「ん、と?」
「これこそ仮説でしかないけど」

 あの時、委員長は金髪を殺害した。
以下略



90: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:15:16.71 ID:1dwOiOSUo

「あとは、私とお前が現場で死体を見ているとき」
「うん?」

 缶コーヒーを傾ける。
以下略



91: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:15:43.32 ID:1dwOiOSUo

「駅はそっち。じゃあここでお別れ」
「うん」

 大通りの交差点。私は左、こいつは直進だ。
以下略



92: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:16:09.58 ID:1dwOiOSUo

 歩行者信号が点滅し、やがて赤くなった。
 三車線の信号は更にここから右折用として、矢印を点す。

「もし仮に委員長が転ばせたんやないとしたら、せめて殺人だけでも変えられへんかなぁ。そら、死体隠したりした以上、罪にはなるけど」
以下略



93: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:16:39.30 ID:1dwOiOSUo
[ エピローグ]


 およそ一ヵ月後。
 暑い空気に辟易しながら、私は刑務所へとやってきた。
以下略



94: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:17:06.27 ID:1dwOiOSUo

「……うん。内容は時々違うけど、でも概要は一緒。
 私が刺したディバイダが私に刺さっていたり、掃除用具を開けたら死んだ自分を自分で発見したり。そんな夢」
「……」
「……あ、ごめんね。こんな話、聞きたくないよね」
以下略



95: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:17:32.27 ID:1dwOiOSUo

「……これを返しにきた」

 結局私は元委員長の質問には答えず、持ってきた紙袋を抱える。
 私と元委員長の間には仕切りがあり、そして物を置くスペースがある。
以下略



96: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:17:58.70 ID:1dwOiOSUo

 ホームルームで、新しい委員長が決まった。
 被害者の机から花瓶も消えた。
 皆、もうあの出来事は過去のものとして扱っている。
 今の委員長は、新しい奴で、もうお前ではない。
以下略



97: ◆cvvZKri7SI[saga sage]
2013/12/13(金) 16:18:25.77 ID:1dwOiOSUo

「……」

 お前みたいな意志も弱い、力もない虐められっ子は、きっとまた社会に戻っても虐められる。
 虐められる奴はもう見た目がそうなんだ。
以下略



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