2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:37:27.76 ID:HJFvpnSw0
うだるような暑さの続く夏の日。
いつものように仕事を終え、事務所に戻った私は、pさん達のいるであろう事務室の扉を開ける。
聖來「ただいまー…ってあれ、今凛ちゃん1人?」
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2013/12/15(日) 01:38:11.75 ID:HJFvpnSw0
聖來「って、何この臭い…鼻が曲がる…!」
臭い。猛烈に臭い。
原因を探し、部屋を見回す。
そしてアタシの目に留まった黒いもの…それは、ソファの近くに脱ぎ捨てられていた靴下だった。
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2013/12/15(日) 01:38:46.66 ID:HJFvpnSw0
何故か靴下は私の指に摘まれる事はなく――凛ちゃんの手の中に、しっかりと握り締められていた。
あまりに唐突過ぎる出来事に、アタシは呆気に取られてしまう。
が、なんとか意識を戻し、浮かんだ疑問をそのまま彼女に投げかける。
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2013/12/15(日) 01:40:11.74 ID:HJFvpnSw0
聖來「え、っと…凛ちゃん、悪いけどソレ、片付けておいてくれるかな?アタシだと扱いに困っちゃいそうだし」
凛ちゃん自身の口から次の言葉を待ち続けるのは酷な事だと思い、そう切り出す。
それに、未だ彼女の手の中にあるそれを私がどうこうするのもおかしな話だ。
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:41:57.04 ID:HJFvpnSw0
帰宅したアタシを出迎えたのは、私の大好きな家族であるわんこだった。
聖來「よしよーし、ちゃんといい子にしてた?」
わんこを抱きかかえ頭を撫でてやると、嬉しそうにぱたぱたと尻尾を振る。
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2013/12/15(日) 01:42:29.05 ID:3VmJCQ0DO
どっちエンドのだろ
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:43:15.50 ID:HJFvpnSw0
お風呂から上がったアタシは、ベッドの上に寝転んでいた。
ベッドの下では、わんこがボールとじゃれている。
私は寝転んだまま雑誌に目を通し、ページをめくっていくが、内容など頭に1割も入ってこない。
ただただページをめくっていくという、作業と化している。
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:44:30.43 ID:HJFvpnSw0
それに。
彼女、“渋谷凛”というアイドルに、アタシは少なからず憧れを抱いている。
アタシより8歳も年下で。
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:46:37.35 ID:HJFvpnSw0
聖來「…ねぇ。わんこはどう思う?」
そう言って、わんこの鼻の近くに足を伸ばす。
わんこはアタシの足に気付き、ボールで遊ぶのをやめて臭いを何度か嗅ぐと、短く1回だけ“わん”と吠えた。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:47:32.16 ID:HJFvpnSw0
外は太陽の照りつける真夏日。
こんな暑い日でも、冷房の効いた室内でのダンスレッスンは関係なく行われる。
アタシは丁度レッスンを終え、スポーツドリンクを飲みながらシャワールームへと向かっていた。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2013/12/15(日) 01:49:26.17 ID:HJFvpnSw0
更衣室でスウェットを脱いだアタシは、逸る気持ちを抑えられずに、自らの汗でずぶ濡れになったスウェットに顔を押し当てた。
押し当てた、のだが。
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