9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:49:11.39 ID:UHZTgUVzo
「それで話戻すけどね」
「戻さなくていいのに」
「いいの、いいの。杏とプロデューサーの距離は15cmだから」
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:49:37.95 ID:UHZTgUVzo
また、喋ることが無くなって気まずくなる。ちらりと横に山になっているお菓子の山を見る。チョコレート、クッキー、スナック菓子、パンケーキ類、そして――キャンディ。キャンディのスペースを見る限り、私の好みのものばかりだった。
こういうとき、きらりのことを好きになっていくのだろう。脳内はぴはぴに見えても、芯はしっかりした優しい女の子、それが私の親友。
ふと、思い出したことを問いかける。
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:50:08.95 ID:UHZTgUVzo
「聞いておいて何その態度」
「別になんでもないよ。今日も寒いね」
結露を纏った窓を思い出し、外を想像する。凍てつく風が吹く中、一番カワイイあいつはどう思ってるんだろうか。
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:50:35.12 ID:UHZTgUVzo
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13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:51:04.86 ID:UHZTgUVzo
何秒か、何十秒か、何十分かの静寂の後、少し本腰を入れて聞いてみる。勿論、精一杯の皮肉を込めて。
「それで、どうするつもりなの? プロデューサーさん?」
「怒らせたいわけなのか、杏は」
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:51:30.98 ID:UHZTgUVzo
次第に無言の空気に耐えられなくなったのか、プロデューサーは喋りだした。
「……幸子は、まだ14歳だよ」
「うん」
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:52:09.96 ID:UHZTgUVzo
「……なんでさ」
「周りの目ばっかり気にしてる。プロデューサーの身長と同じだよ。等身大の自分を見ていないんじゃない?」
「どういうことだよ」
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:52:52.63 ID:UHZTgUVzo
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:53:46.03 ID:UHZTgUVzo
「でも、クールのお姉様方見てればわかるでしょ?」
と、思っていたけども、プロデューサーの悲壮な一言で現実がわかってしまう。彼は何をしたってマスコットなんだ。ただ小さいという特徴だけを見られる。
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/12/26(木) 20:54:19.98 ID:UHZTgUVzo
しばらくの時間、飴を舐めていた。いちご、ぶどう、メロン、オレンジ、りんご。レーベルは違えども、きらりはやっぱり私のツボを抑えている。見たこともない飴でも、美味しいかった。
そうしている内に、プロデューサーが一言、溜息と一緒に呟いた。
「……どうしようかなぁ」
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