83:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:56:57.10 ID:4W+e2BTSo
  
  
 「私はずっと、家族が欲しかったの」 
  
  
84:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:57:28.69 ID:4W+e2BTSo
  
  
 「たとえ作り物の記憶でも、あなたは私の家族だった。なくしてしまったはずの半身だった」 
  
  
85:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/11(火) 23:59:23.39 ID:4W+e2BTSo
  
  
 「あなたがその呪いに向き合う手助けを、私にさせて」 
  
  
86:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/12(水) 00:00:01.80 ID:rvZEoW38o
  
 それは彼女の叛逆だった。 
 ありとあらゆる手段で彼女の家族を奪って行く、この世界への。 
 それでもこの世界を憎むどころか、愛してしまう心ゆえの。 
 かつての私が抱いた想いの影写し。 
87:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/12(水) 00:00:33.34 ID:rvZEoW38o
  
  
 「マミは、やっぱり優しいのです」 
  
  
88:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/12(水) 00:01:00.10 ID:rvZEoW38o
  
  
 「嫌です」 
  
  
89:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/12(水) 00:01:32.25 ID:rvZEoW38o
  
  
 「そうして蘇ったなぎさは、もう魔法少女ですらありません」 
  
  
90:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/12(水) 00:02:29.64 ID:rvZEoW38o
  
  
 「なぎさは、もうこれを繰り返したくないのです」 
  
  
91:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/12(水) 00:03:01.99 ID:rvZEoW38o
  
  
 「じゃあ、優しい私なんて、もうやめるわ」 
  
 「上等。かかってきやがれ、なのです」 
92:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/12(水) 00:05:50.07 ID:rvZEoW38o
  
 黄色と橙色の大嵐から離脱した私たちは、水の中に。 
 より正確に言うのならば、そこは海の底。 
 深く沈んだ青色に包まれた空間は、痛いほどの静寂に包まれている。 
 たった一つの例外が奏でている音を除いて。 
93:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/02/12(水) 00:07:00.72 ID:rvZEoW38o
  
 ほとんど初心者同然の、美樹さやかのそれに、だけど私たちは聞き入った。 
 深い深い海の底で、バイオリンの弓と弦が擦れ合う。 
 生まれているものは鎮魂歌か、それとも別の何かか。 
 そういった知識に乏しい私には、耳を傾けることしか出来なかった。 
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